私は去年まで京都で学生をしていました。
今はとある事情で休学を取らせて頂いてます。
私の通っていたO大学には、男子寮と女子寮がそれぞれ1つづつあり、私も男子寮で生活をしていました。
この寮というのが曰く付きで、どの世代の元寮生に尋ねても
「あそこは出るから、気ぃ付けてな(笑)」
なんて事を言われます。
私自身も幾度か【彼】(幽霊?)に会いました。
灰色の洋服を着ていた事から【グレオ】と呼んでいて、入寮当初こそビビっていましたが、馴れてくると何てことありませんでした。
これからお話させて頂くのは、この寮で百物語をした時にSが話した、地元でのお話になります。
事の発端は私。
「せっかく心霊現状が起こるような場所にいるんだし、なんか刺激になることしようや。」
という流れから百物語を始めました。
50話くらいを境に、皆ネタ切れを起こし始めました。
そしてSの順番。
私「ハイ、次Sの番な。」
S「オレ?…もうネタなんかないしなぁ…」
そういうSに
私「なんかショボくても良いから話せよ。」
と促すと、じゃあ、と言いSは話を始めました。
以下が彼の話した話です。
オレの2つ上の先輩の話なんだけど、吉田君ていう人がいたんだ。
吉田君は成績優秀で、勉強に対してスゴい努力しててな、至って真面目な人なんだ。
ただ霊感って言うのかな…幽霊とか見えちゃうんだって。
んで、その吉田君が中学の3年生の時の受験シーズンだね。
毎日遅くまで勉強しててさ、寝るのは3時とかだったらしい。
ある日ね、吉田君の家の隣の家の奥さんが行方不明になったんだ。
あ、因みにまだ見付かってないんだけどね。
まぁ、その日の夜の事。
いつも通り吉田君は夜遅くまで勉強してたわけよ。
吉田君の部屋は2階にあって、入って左手に勉強机、その勉強机の右手は壁で、窓がある。
椅子に座って丁度顔の高さに窓の真ん中が来る感じね。
んで確か、ベッドが…
私「ワリイ、分かりづらいから図にしてや。」
話の腰を折る私。
話に必要な部分だけを、図に書かせました。
すみません。
次に続きます。
怖い話投稿:ホラーテラー EROTICANAさん
作者怖話