私の母が10代の時の話です。
結構やんちゃやったみたいで、喫煙、飲酒はもちろん。無免で運転、しまいにはシンナーにまで手を出していたそうです。
その時の仲間の1人が、シンナーや薬物にはまってしまい、吸って頭がイッた時に、訳がわからないまま飛び降りて、亡くなってしまったそうです。
母や仲間の方たちは、とても悲しんだそうです。そして、薬物の恐ろしさを間近で見、母はその事件をきっかけに、シンナーや薬物をきれいさっぱり辞めたと言っていました。
その次の日の夜、母が部屋で寝ている時に、足首に違和感を感じ、パッと目が覚めたそうです。その時、誰かに足首を捕まれ、引っ張られていることに気付きました。
体は金縛りで動けません。すると下から声が聞こえました。
「○○(母の名前)、1人は寂しい。一緒にきてよぉ……一緒に逝こぉ……」
亡くなった1人でした。何回も繰り返し、言っていたそうです。
それと同時に足を引っ張る力が、どんどん強くなっていき、母は恐怖でどうしたらいいかわからず、必死に耐えていたそうです。
「このままでは連れて行かれる!」
と思い、意を決して言ったそうです。
「あたしはまだ逝かん!一緒には逝かれへん!」
と、はっきり言いました。言いきった瞬間、仲間の1人の顔はものすごい形相で恨むように、睨んできたそうです。更に引っ張る力が強くなり、
「あたしは逝かん!あたしは逝かん!」
と、心の中で繰り返し、叫んでいると、足を引っ張る力が緩くなりました。パッと下を見てみると、仲間の1人は悲しげな……
そして、寂しげな表情を残し、消えていったそうです。
母は、涙をポロポロ流しながら
「ごめんな……」
と、強く思ったそうです。
その次の日、仲間の方たちと一緒に、その子の家に行き、お線香をあげたそうです。
母は何かしらで、こうゆう体験をしています。また、機会があれば、載せる予定です。
自分はかなりのびびりなんで、母に
「前なぁ〜」
って話しされるたび、泣きそうになってしまいます。
皆さま、このような駄文を読んで頂き、ありがとうございました。
怖い話投稿:ホラーテラー 小心者さん
作者怖話