僕には中学校の頃から仲の良い友人達がいます。
僕達は、中学の時に同じクラスになり妙に気が合い、よく4人でつるんでいました。
高校、大学こそバラバラになったものの、みんなで声を掛け合い、良く集まっていました。
これは僕達が大学二回生の時に起った話です。
読みにくいと思いますが、よろしくお願いします。
後、友人達はA・B・Cとしておきます。
僕は大学のテストが終わり、夏休みに入ったので実家に帰っていました。
ある日Bから電話が。みんな帰ってきてるみたいだし、全員二十歳になったんだから飲み会をしようとのこと。
僕もやる事がなく退屈していたので快くOKしました。
飲み会の場所はAの家でやる事になったのですが、今まで集まるのは僕かCの家だったのでAの家に行くのは初めてでした。
飲み会の日、父に家の手伝いをさせられ、Aの家に行くのが遅れてしまいました。既に他の友人達は到着していたらしく、盛り上がっていました。
A「遅いよ~。」
B「待ちくたびれたよ。」
C「まあまあ。オレに免じて許してやってよ。」
友人達に遅れた事を詫び、飲み会を開始。
昔話に花が咲き、酒のせいもあってか飲み会は大盛り上がり。(途中、うるさい!と怒られましたが)
酒がまわり少し眠くなってきた頃、Bが「ねぇ。みんなで写真撮らない?」とデジカメを取り出しました。
いいねいいね、とAの両親に頼み四人が写った写真を取って貰いました。
A「よく撮れてるねぇ。」
C「やっぱりオレはイケメンだなぁ。」
僕「・・・。」
写真で盛り上がっていると突然、
B「なにこれ・・・。」
と言ったのです。
よく見ると後ろに写った窓の端に何か写っていました。
真っ赤な顔でした。
その顔は僕達を恨めしそうに見ているのです。
今まで上がってた僕達のテンションは一気にダウン。
A「気味悪いね・・・。」
B「心霊写真なんて始めて見たよ。」
C「・・・怖い。」
結局その写真は削除し、その日はお開きになりました。
その日からです。Aに異変が起きたのは・・・。
次の日の朝、Aから電話がありました。
A「変な事聞くんだけとさ・・・昨日金縛りにあわなかった?」
A曰く、夜寝ていると金縛りにあい、耳元で赤ん坊の泣き声が聞こえたらしいのです。
あの写真のせいだ!そう思いました。
とりあえずAには数珠つけて寝れば大丈夫だよ、と根拠のない対処法を教え電話を切りました。
その後Aからは連絡がなく、夏休みも終わりかけだったので帰り支度をしている時でした。
Cから電話がありました。
C「Aが倒れた!」
Cに車を出してもらい、途中Bを拾って急いで病院へむかいました。
病室に入りAの姿を見た時、僕達は愕然としました。
Aはやせ細っていて、顔には生気が全く伺えませんでした。
話を聞くと、飲み会の日以来毎日金縛りにあうようになり、更には体の調子が優れなくなり、遂には倒れてしまったそうだ。(僕達に連絡がなかったのは心配させたくなかったとのこと)
結局その日は点滴を打ってAは家に帰っていきました。
次の日、電話の着信音で目が覚めました。Bからでした。電話に出るなりBは「行くよ。」といいました。「どこに?」と聞く前にBは「Cには車出してもらうよう頼んでおいたから、準備して待ってて。」そう言って電話を切ってしまいました。
数分後、CとBが迎えにきました。Cの車に乗り込むとそのままAの家にむかいました。
Aの家に着くなりBはAの家の中に入って行きました。
僕「どういうことだよ。」
C「オレが聞きてぇよ。」
そんな話をしているとBがAを連れてきて車に乗せました。
そこでやっと今回の目的を話してくれました。
これからBの高校時代の友人の家に行くと言いました。その友人はいわゆる見える人と言うやつで、除霊も出来ると言うのです。(その友人はDとしておきます)
Aの様子があまりにひどいのでDに相談した所、一度連れてきて欲しい、と言われたそうです。
家に到着し中入るとDが客間へ通してくれました。
部屋に入るなり飲み会で心霊写真が撮れた事、Aが金縛りにあうようになった事、体調が悪くなり倒れてしまった事を話しました。
Dは話を聞くとAの顔を見て、
D「今から言う事は本当の事です。でも、それを聞いても決してその人を恨んだりしないで下さいね。」
D「あなたを苦しめているのはあなたの妹さんです。」
妹!?
僕達は耳を疑いました。
Aに妹がいたの!?そんな話Aから一度も聞いた事ないぞ!?
僕達が混乱していると突然Aが手で顔を覆い声を出して泣き出したのです。
Dにとりあえず、今から除霊をするからAさん以外出ていって欲しい、と言われ、Aを残して部屋から出ました。
僕「どうなってんだよ!?」
C「知らねえよ!だいたいAに妹がいたなんて初耳だぞ!」B「私もそんな話一度も聞いた事ないよ!」
数十分後、Dに部屋に入ってもよいと言われました。
除霊は成功したそうです。
Aに妹の事について聞こうか迷っているとAの方から話してくれました。
Aが幼かった頃、Aの母親が妊娠したそうです。その後の検査でその子が女の子だと分かり、Aは自分に妹が出来る事をとても喜んでいたそうです。しかし、妹さんは流れてしまいAはとても悲しんだそうです。
その後、Aは毎日のように仏壇の前で手を合わせ妹に今日あった出来事を話したりしていたそうです。しかし、Aも友達関係や勉強に忙しくなり中学に入ると部活も始まりAは仏壇に手を合わせなくなったそうです。
D曰く、妹さんはその事をとても悲しんだそうです。そして飲み会があった日、Aが初めて来た僕達と楽しそうにしている姿を見て、お姉ちゃんは僕達にとられたんだ、だから私にかまってくれなくなったんだ、と思ったそうです。そして、その思いは段々と、お姉ちゃんは私のものだ、に変わってしまったそうです。
そして、Aをあちらの世界へ連れていこうとしたそうです。自分だけのものにするために・・・
僕達は何も言えませんでした。(何故僕達に妹の事を話さなかったのは謎のままですが)
僕達はAの家にむかい、仏壇に手をあわせ僕達はAをとった訳ではない事、だからAの事を苦しめないでほしい事を願いました。
その後、Aは金縛りにあわなくなり体調も回復し、今は元気に過ごしています。
そして、僕達は実家に帰るとAの家に行き仏壇に手をあわせるようにしています。
長々とすいませんでした。最後まで読んで下さった方、ありがとうございました。
怖い話投稿:ホラーテラー たなかさん
作者怖話