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短編2
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田舎のおばあちゃん 2

田舎のおばあちゃん1の続きです。

引っ越し後、

都会には、田舎にないものがいっぱいでした。

公園には遊具がいっぱいありますし、

なにしろ、そこで一緒に遊んでくれる同じ歳の友達が沢山いました。

最初は寂しがっていた私ですが、

すぐにおばあちゃんの事を口にしなくなりました。

友達がいるから寂しくないのもありましたが、もう一つ原因がありました。

引っ越し後、母に「もうそんな事は言わないで」

とひどく怒られたのです。

子供心に、母とおばあちゃんは仲が悪く、引っ越したのもそのせいだと思っていました。

怒られたくないのでそれ以降は口にださないようにしました。

月日が経ち、

一度もおばあちゃんに会わないまま、私は中学3年になりました。

それまでまったく忘れていた…というか、気にもしていなかったのですが、

ある日ふと疑問に思い、母に聞いて見ました。

「昔一緒に暮らしいたおばあちゃんはどういう親戚?」

父方の祖母は同じ市内に、母方の祖母は九州の方にいる為、あのおばあちゃんはどちらの母親ではない事は分かっていました。

親戚のおばあちゃんなんだろうと思っていたのですが、

母曰く、「誰の話?」

と怪訝そうな顔で聞いてきました。

「あの家には2人で暮らしてたでしょ。親戚の叔母さんと勘違いしてるんじゃないの?」

いやいやそんなはずはない…っと、

「ほら田舎で一緒に住んでた~~

私の面倒見てくれてた~~」

と私は必死に説明しました。

すると母は思い出したように

「そういえば一人遊びの時によく『おばあちゃん』って言ってたわね。」

と言いました。

私はとてもショックを受けました。

だとすれば、おばあちゃんは私の一人遊びの妄想。

私は凄く危ない子だったと言うことです。

危ない子を撤回する為に喋り続けている私に向かい、

母は笑顔で言いました。

「もしかしたらあなたが寂しくないように、ご先祖様が面倒を見てくれてたのかもね。それならお母さんは感謝しなくっちゃ」

変な話ですが妙に納得しました。

彼女のお陰で私は本当に楽しく過ごせたのです。

このままだと感動(?)話なのですが、

実は後日談があります。

…が、また一旦区切ります。

続く

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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