短編2
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神隠し

これは、うちのお姉ちゃんが兵庫県神戸市に住んでいた頃の話です。

うちのお姉ちゃん(Yとします)が10歳の時のことです。

Yはピアノを習っていて、いつものように4時の明るいうちにレッスンを終え家へ帰る途中でした。

家へ帰るには、○○神社の前を通らなくては帰れません。

最初は怖いところだな~と気味悪がっていたのですが、何年も通っているうちに慣れていきました。

その日も神社の前を通り過ぎようとしたら、だんだん頭がボォーっとしてきました・・・。

ふと気がつくと、空は暗くなり始めていました。

Yの頭の中は何が何だか分からなくなり、パニックになりました。

Yはとりあえず家へ帰りました。

Yは、お母さんこっぴどく叱られました。

「何でこんなに遅くなったの?4時に終わるはずでしょう。」

お母さんは、大声で怒鳴ったあと少し優しい口調になって

「それから、隣のおばさんから電話かかってきて、お宅のお子さん〇〇神社の周りをぐるぐる回ってますけど、何をしているんですか?って電話かかってきたのよ。何してたの?」

っと言いました。

Yは何のことか分からず、

「え・・・?私、ちゃんと家へ帰ろうと・・・」

と言うしかありませんでした。

お母さんが大声上げているので、おばありゃんが2階から降りてきました。

Yはおばあちゃんに事情を説明しました。

すると、いつもニコニコ笑っているおばあちゃんが真剣な顔になって言いました。

「あそこはね、阪神大震災で沢山の人が亡くなったからYちゃん連れていかれとったかも知れないよ」

このような話を読んでいただきありがとうございました。

弟である私も通るのが怖いです。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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