短編2
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消えた猫達

昭和48年の話。

母方の祖母は、家族では唯一人猫が好きだった。

祖父は当時シェパード犬を飼っていて、家で猫を飼うことは出来ずに、裏庭で近所の猫を可愛がっていたらしい。

猫達を母とその姉妹は時々見かけていたそうだが、自分達には見向きもしない猫達を可愛いいとは思えず、無関心だったと言う。

祖母が糖尿とガンで入院してからは、庭でもその近所でも猫を見掛けなくなった。

気が付いたのは、近所の人達に指摘されたからだった。最近はこの辺りで猫を見ないねと…

母は祖母にその事は告げずに言った。

「母さんが可愛がってた猫達…母さんが入院して寂しがってる。餌も私達はあげてないし…早く良くなってあげないと」

言いかけた母に祖母は

「アタシね、もう治んないの。あのコ達は分かってると思うのよ。餌は…元々あげてないから、困んないわよ。」

というような事を言ったそうだ。

母は、生き物が餌をもらわず人になつくとは不思議な…と思ったが、そういえば餌付けしてるにしては、猫は増えてないし、フンなどの苦情も近所から来ないな…と思ったそうだが、些細な事とすぐに疑問に思わなくなり、数日後祖母は亡くなっしまった。

通夜の晩。

母と妹達は庭側の祖母の部屋に蚊帳を吊り、祖母の事などを話し合いながら過ごしていた。

ふと庭で草木が揺れる音がして、目を向けると

一瞬庭に小さなきらめく何かが幾つも点々と輝いていると驚いて…すぐに皆が気が付いた。

猫達が静かに座っていたと言う。

誰も何も言えず、猫達も声もなく数分が過ぎた。

どこからか小さく泣き声が上がると、猫達は皆庭から去って行った。

母達は後で話し合った。猫達は挨拶に来たのだと。

長男の嫁は祖母に酷い仕打ちをしていた。

祖母が亡くなっから嫁はいつも猫の鳴き声がすると言っていたが、近所の人達は「お祖母さん亡くなっから、このあたりで猫を見かけないわね」と話していたという。

長くなりました。つまらなかったらごめんなさい。読んでくださってありがとうございました。

怖い話投稿:ホラーテラー メイジさん  

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