短編2
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よし

夜の暗い部屋、ひとりPCでホラテラを読んでた。

外はシトシト雨が降ってる。

その日読んでたのは、かなり長い話で、いつの間にか集中して読みふけってた。

集中していたからか、雨がやんだかからか、気にしていなかったからわからないけど

途中から、辺りはとても静かになったように感じられた。

…―続く

読んでた話の第一話が終わった。

 もちろん一気に最後まで読むつもりでいる。

続きの2をクリックする。・・・と、画面が白くなった。

接続できませんでしたみたいなあれだ。

ホラテラってこれ、多いよね。

大体更新ボタンや、戻って再度クリックしたりすれば表示される。

その時も、そうしてみた。何度か表示されないのはよくあることで。

カチカチカチ・・・・

何度かやってみたけど、何度やっても表示されない。

とうとう、戻った画面も表示されなくなった。

続きが読みたい。

あんまり表示されないもんだから、マウスから手を外し、頬杖をついて、白い画面をぼーっと眺めてた。

はぁ。

無意識にため息をついた。

 はぁ

僕がため息をして、2、3秒ほど後に、続いて背後から、誰かのため息が聞こえた。

えっ・・

僕は一人暮らし。誰もいないはず

一瞬ビクついたものの、反射的に振り返って確認しようと・・

ガバッ

それよりも早く、何かが肩に被さってきた。振り返れない。

同時に、さっきまでPC画面の明かりでまぶしかったのに、目の前が真っ暗になった。

鼻から上に覆いかぶさるこの感覚

たぶん、人の手。

たぶんというのは、それが、通常の人の体温を持っていないように感じられたから。

次の瞬間、背中に何かが当たる。

たぶん、その人?の胴体。背中に押し当ててきたんだと思う。

ひっ

僕は声にならない声をあげて

その場で仰け反った。

よし

その瞬間だ。

僕は夢でも見ていたのだろうか?

僕の顔を、PC画面が照らしていた。

覆いかぶさっていたそれの感覚が消え、ただ仰け反ったままの僕を。

速攻部屋の電気をつけて、辺りを一通り探してみたけど、結局誰もいなかった。

結局、あの夜のことはよくわからないままだったんだけど、

次の日会社で言われたんだ。

どうした○○?今日はやけに背筋がシャキっとしてるな(笑)ってね。

元々僕は、極度の猫背だった。

あれ以来、なぜだか姿勢がよくなった気がする。

背中を丸めていると、またあいつがため息ついて出てきそうなきもして。

今でも懲りずにホラテラ読んでるよ。

ただし、電気はつけて背中を丸めないようにしながらね(笑)

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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