短編2
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転落した友人

中1の頃、知り合ったばかりのKって奴とベランダでふざけていた。

何かのノートを間違ってKが落としてしまい、

空中でキャッチしようと身を乗り出し・・・落ちた。俺の教室は4階。

大慌てで一番近い非常階段から転げ落ちるかのようにして走り、

コンクリートに落ちたKの所に駆け寄った。既に回りは血だまりができ始めていて

両足と左手が間接と逆の方に折れて、骨が飛び出ていた。

妙に赤白い筋肉と、黄色っぽい脂肪のようなものも傷口から見えていた。

「グオオオオオオオォォォオオオォオ」といった低い悲鳴をあげ続けているKに

「ちょっと待ってろ!」と言って職員室に走り、

Kが教室のベランダから落ちた、救急車を呼んで下さい、と言った。

保険の先生を連れてKが落ちているはずの場所に行くと、そこには水がぶちまけられていて

血のシミのような物が洗い流されたような状態で、花壇のそばに血痕が幾つかあるくらい。

保険の先生も大慌てで包帯などを持ったまま、「いないじゃない、場所間違えた?」と言うが

教室の真下の地面以外に移動するはずもなく、結局Kはその日は見つからなかった。

到着した救急車に乗っていた救急隊員にはこっぴどく叱られた。

次の日は祝日だか日曜だかで学校が休みで、休み明けの次の日、Kは普通に学校に来ていた。

目を細めて俺の方を見て笑いかけ、指で「×」の形を作ってその後右手で口を触った。

一週間後、Kは転校していった。

その間、俺はKと一度も話すことが出来なかった。怖くて。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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