短編2
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飲酒量

最近、一人で居酒屋に行く事にはまっている。ビールと軽いつまみ(タコのからあげがお気に入り)でカウンター席で座っていた時のこと、俺と同じく、一人でうまそうにビールを飲んでいる40から50代位の男が話しかけてきた

「ここでお酒飲んで酔ったことありますか?」

「いえ、あまり強いほうじゃないので、たいして飲みません」

面倒くさかった事もあり、適当に返した。

しかし、確かに酔いつぶれたり、二日酔いで苦しんだりという経験はこの店ではないような気がする。

一人という事で多少気が張っているというのもあるかもしれないが。  まさか最近はやりのノンアルコールビールとは思えないし。

男がビールを1口飲み語り始めた。

「ここの酒はね、未来の酒なんですよ」

「はい?」

意味が解らない。

「つまり、あなたはこれから一生の間で飲むであろう飲酒量を前借りしてるということです」

「あー、そうですか。控えめにしときます。」

気味がわるいものの、無視する度胸もなく、返事だけはしておいた。

隣の男はビールから日本酒にかわっている。

「最近は冷やというと冷酒が出てくる店が多くて困ったもんです。

私の持論ですがね、良い酒はなるべく燗かそのままの温度で飲むほうがうまいと思うんですよ。」

「はあ、そういうもんですか。私はビール以外はあまり飲まないほうでして・・・」

あまり飲み屋で話しかけられるのは苦手ということもあり、気のない素振りをしていたが、

「まあ、飲んでみて下さいよ、一杯おごりましょう。」

隣の男はそういうと、初老の店主らしき人に酒を注文した。

そして、私の元に運ばれてきた日本酒を一度は

「いや、悪いですから」

と断ったものの

「いいえ、飲んで下さい、私もこれ以上の前借りは体に毒ですから」

(前借り)という言葉には相変わらず違和感を感じたものの、そこは酒飲みのいやしさが勝り、一杯だけごちそうになる事にした。

今のところ一切ホラー要素がありませんが、すみません。また区切ります。明日にでも続きをかけると思いますので、暇な方はよろしくおねがいします。

怖い話投稿:ホラーテラー ちゃんちゃんさん

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