短編2
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赤毛の山

続きます。

その黒馬の絵 素人の俺からみても立派で 多分古くからあるものだとは推測できた。

そして その絵の馬の姿は立派な体格で胴に着物や荷物が括り付けてあり、頭を下げてこちらを少し覗き上げる様子で書き込まれあった。

絵自体の背景は綺麗ではあるがさほどリアルな感じも無かったのだが

しかし その馬の体 筋肉の質感だけはやたらとリアルで そこだけ3Dなのではないかと思うほど浮き出ていた。

そして 何よりも生々しく気味が悪かったのはその馬の目だった。

まるで恨み辛みが有るように睨みつけるその目は白眼の部分が生々しく少しだけ黄色味がかっていて 大きな黒点が黒々として自分の姿が反映されてるのどはと思うほど 禍々しく感じた。

些細な事だったら適当に気にも停めなかったであろうが 流石にその目を見つめていると頭から喰われるのではないかと

感じてしまう程 殺意が込められているような気がした。

ビビりな俺は、こんな物 子供が見たらトラウマになるんじゃないかと思いつつ 暫くその絵に圧巻されながら立ち尽くしていた。

それから 少しして彼女がそろそろ帰ろうと言い出したので 今来た鳥居をくぐり抜け 石段を歩こうとしたんだが

鳥居を出た瞬間 何か明らかにさっきと空気が違う 重々しくて闇が深い 彼女の方をみてみると 嫌な空気を察知したのがさっきまでの明るく楽しい感じがなく 無口に下を向いて俺の後ろにピタリと張り付く感じになっていた。

俺は暗く危ないので 周囲を確認しながらゆっくりと石段を 下っていたのだが お寺の真横に差し掛かろとした時、そこで初めて血の気の引くものを目にした。

それは 行きに見たお寺の蔵の屋根瓦の上に屈む感じで居座っている様だった。

人で例えるなら小学3、4年生ぐらいの体格で全体にどす黒い灰や煙りをユラユラと纏っており 顔は狛犬を少しだけ人に

近づけたような造りで目だけは白くギョロギョロと此方を伺っている様子だった。

俺は一瞬立ち止まって仕舞いそうになったが彼女は足元に集中していて気付かない様子だったので、

俺もそれに気付かない振りでやり過ごそうと 慎重に ほんの少しだけ足早に震える足を抑えながら何とか階段を下り終えた。

怖い話投稿:ホラーテラー いやいやいや 中さん  

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