昔、週刊少年ジャ○プでアウターゾー○というちょっと怖い漫画が連載されていたのを、覚えているだろうか?
その中に、妖精(可愛いやつじゃなくて、オッサン面で凶暴なやつ)の話があって、
『物が無くなってどこいったんだろうと思っていたら、こんな所に!って見つかるのは妖精の仕業』
というのがあった。
最近、俺の周りではそんなことばかり起きている………。
こないだ、眼鏡の耳に掛ける部分の先が折れた。
グダグダしたい気分の赴くまま眼鏡を外すのを面倒がって寝転んだ時に、床に接地してしまったらしい。
ピンッと耳元で音がしたと思ったら、折れた先はどこかへ飛んでしまった。踏んだら痛いだろうと思って、床に這いつくばるようにして探したが見つからなかった。
見つからないなら、踏むような所には飛んで行かなかったんだろうから、まぁいっか、と思った。
2週間ほど経って、いい加減忘れたような頃、テーブルの真ん中に置いてあった。
破片がどっか行ってからも毎日飯を食っていたテーブルだ。それに調味料とかは置きっぱなしにしてないから、それの陰にあったのに気付かなかったなんてことも無い。
久し振りに読み返そうか、と思った漫画が、何故か一巻だけ本棚に無かった。
誰かに貸した覚えはない。どこかへ持って行って読んだ覚えもない。探したが見当たらなかった。
数日後、タンスの上に置いてあった。
穿こうと思った靴下が、片方だけ無い。
洗濯して乾いた後は、一足になるように左右を合わせてゴム口を折り返して、しまっているのに。
洗濯する為に籠の中身を洗濯機に移そうとしたら、片方はきちんとしまってあったのに、無くなった片方が槽の中に落ちてた。
こんなことがしばしば起こる。
そしてどれも、探したはずの場所や、目立つ場所に見えやすく置いてある。
ちなみに、一人暮らし。
合鍵持ってて掃除しに来てくれる彼女なんていない。
母親は勝手に来て勝手に掃除なんかしない。
そもそも、留守中に誰かが侵入したような形跡はない。本当にあれっ?て感じに、それだけが無くなっている。そして見つかる。
よく聞く、ちっさいオッサンが俺の部屋にもいるんだろうか………。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話