短編2
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夢日記

高校の時の話

「おい!見たい夢を見る方法があるらしいぞ!」

「どんな方法だよ」

「見た夢、それをノートに日記に書いて記録しておくんだって!」

「嘘つけ!夢は日常起こったことを整理してるって聞いたぜ?」

「それを記録しちゃうと、頭が整理されないから、ダメらしいじゃねぇか、誰からそんなダメ知識教わったんだよ」

「フフッ、どうらやアレは嘘らしいぜ、聞くけどよ、お前ら以前見た夢とか何となく覚えてる夢あるだろ?」

「それぐらいあるよ」

「怖かった夢とか覚えてるよ」

「何か頭の中、整理されてないのか?」

「・・・いや、そんなことはないね」

「だろ?見た夢を日記に書いていくと、だんだん夢を見てるときに、あー、これは夢だなーってわかるようになるんだって」

「それで?」

「夢の中で、これは夢だ!ってわかるんだぜ?あとはやりたい放題だろ?登場人物だって思うだけで出てくるんだって、だって夢だもん」

「なるほどねぇー」

「試してみる価値はあるかもな」

その話は瞬く間にクラス中に広がり

どんな夢を見たの、こんな夢を見たの、実際、見たい夢を見たの、話をしていた

か、毎日毎日、夢を見ないやつが多く、次第に廃れていったものの、友人の一人、Aはずっと続けていた

夢に芸能人が出て来て話をした、誰々をぶん殴ったの

ある日のこと

「お前!いい加減にしろよ!」

Aの怒鳴り声が聞こえた

見に行くと先生の胸ぐらを掴んでいた

「A、お前はさっきから何を・・・」

「オレの悪口ばっかりいいやがって!」

正直、Aは人の胸ぐら掴むようなヤツじゃない、例え、悪口を目の前で言われても

掴みかかってる先生にしても、人を誉めることをしても悪口なんて言う先生じゃない

「A、やめろ」「とりあえず離せ、な?」

数人によって引き離されたが

「お前らはいつもそうやってオレに逆らうんだぁ!」

まわりのヤツに殴りかかっていった

「Aのやつ、どうしたんだ?様子がおかし過ぎる」

「そりゃそうだろ」

「なんで?どういう意味?」

「あのな、ほぼ毎日夢を見てるって寝不足だろ?で、毎回、夢を日記に書いてると、だんだん、夢と現実の境目が分からなくなってくる」

「じ、じゃあ」

「Aは頭の中が夢と現実がごっちちゃになってる、恐らく、夢ではあの先生が悪口言って、みんなが逆らってるストーリーがあるんだろw」

Aが鬼のような顔をして、こっちに突進してきた

手にはキラリと光るものを握りしめて

怖い話投稿:ホラーテラー GAGAAMANさん  

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