短編1
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26時の家族

夜、ネットやテレビを楽しんでいたら煙草と食料が切れたため、コンビニまで買い出しに行くことにした。

コンビニまでの道中、保育園がある。

園の入り口は門が閉まっているが、格子になっているため、向こう側が見える。

その日も、園児用のブランコやジャングルジム、砂場などが見えた。

何気なくそれを見ながら通りすぎようとしていたのだが、瞬間、えっ、と足が止まった。

ブランコに黒い人影が見えたのだ。

道や園の周りにいくつか街灯があるため、夜といっても完全な暗闇ではない。

だから、それが人であるとはっきり分かった。

それも3人。男、女、そして女の子。

親子のようだった。

女の子がブランコに乗り、それを両隣から両親が見ている。

3人とも黒い服で、例えば入学式や発表会に着るような正装?姿だった。

遊んでいるのだろうか。

それにしてもおかしい。

時刻は午前3時だ。

こんな時間に親子が、こんな格好で、こんな場所に。

おかしすぎる。

思った瞬間怖くなり、コンビニに急いだ。

帰りにどうしても気になって、また保育園の前を通った。

まだいた。

幽霊にしろ人間にしろ、関わるべきではないと思って黙って家路を急いだ。

怖い話投稿:ホラーテラー Pさん  

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