夜、ネットやテレビを楽しんでいたら煙草と食料が切れたため、コンビニまで買い出しに行くことにした。
コンビニまでの道中、保育園がある。
園の入り口は門が閉まっているが、格子になっているため、向こう側が見える。
その日も、園児用のブランコやジャングルジム、砂場などが見えた。
何気なくそれを見ながら通りすぎようとしていたのだが、瞬間、えっ、と足が止まった。
ブランコに黒い人影が見えたのだ。
道や園の周りにいくつか街灯があるため、夜といっても完全な暗闇ではない。
だから、それが人であるとはっきり分かった。
それも3人。男、女、そして女の子。
親子のようだった。
女の子がブランコに乗り、それを両隣から両親が見ている。
3人とも黒い服で、例えば入学式や発表会に着るような正装?姿だった。
遊んでいるのだろうか。
それにしてもおかしい。
時刻は午前3時だ。
こんな時間に親子が、こんな格好で、こんな場所に。
おかしすぎる。
思った瞬間怖くなり、コンビニに急いだ。
帰りにどうしても気になって、また保育園の前を通った。
まだいた。
幽霊にしろ人間にしろ、関わるべきではないと思って黙って家路を急いだ。
怖い話投稿:ホラーテラー Pさん
作者怖話