短編2
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間違い電話

当時付き合っていた彼から、いつでも話せるようにと携帯をプレゼントされました。

遠距離だったので、私はとても嬉しく、毎日電話をしていました。

しかし、しばらくしてから、少し困ったことが起きたのです。

毎日のように、彼以外の番号から電話がかかってくるようになりました。

時間はだいたい、朝の4時~7時の間です。

彼専用の電話で、誰にも番号を知らせてない為、間違い電話なのは確実でした。

無視していたらそのうち相手も気づくだろうと思い、そのまま放置していたのですが、一週間程続いた上、毎朝それで起こされるのにうんざりし、着信拒否をしました。

すると次の日からは、違う番号でかかってきたのです。しかも、留守番電話にメッセージをいれるようになりました。

私はその電話が気味悪く、メッセージを聞く気になれなかったのですが、何か大切な用事だったら相手が可哀相だと思い、数日経った後、何通かのメッセージを聞く事にしました。

電話の相手は声の感じからして、40~50代の声の低めな女性でした。

最初のメッセージは

『今どこにおるの?!何回電話させたら気が済むの??』という様な内容で、正直、番号を間違っている事を早く教えてあげれば良かったと後悔しました。

しかしその後、残りのメッセージを聞くと、また気味が悪くなりました。

日が経つにつれて、口調が激しくなっていき、

4件目のメッセージは『でろでろでろでろでろでろ』

と、早口でひたすらしゃべり続けていました。

それまで、心配するだろうと彼にはその事を話していなかったのですが、すぐに電話をし、事の詳細を伝えた所、

「気味が悪いのも分かるけど、間違いを教えてあげなかったお前も悪い。誰かを探してるんでしょ?次かかってきた時にとって間違いを教えてあげた方がいいんじゃない?」

と言われました。

確かに私も悪い…。

そう思った私は、次の日いつものように早朝にかかってきた電話に出る事にしました。

私「もしもし。」

相手は無言です。

私「あの~今更で申し訳ないんですが、番号をお間違えになってるみたいですよ。」

女性「…」

すると、それまで無言だった女性が、抑揚の全くないテープを早送りしているような甲高い声で言いました。

女性「……マチガッテナイヨ~アンタニカケテルンダモン」ブチ、プープープー…

私は恐くなり、その日のうちに彼に携帯を解約してもらいました。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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