短編2
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血まみれの

この話は実話ですし、呪い系がもとです。

暗示にかかりやすい方や呪い系が嫌いな方はご遠慮ください。

始まりは昔聞いた話です。

友人に五歳年下の妹がいて、学校で怪談が流行り『血まみれのコック』さんの話を聞いたそうです。

勿論、私たちも小学校の頃に聞いてしまい、当時は二十歳までに忘れようと怖がったものなんですが。

※この言葉を覚えていると二十歳の晩に血まみれのコックさんが包丁を片手に追って来るというものです。

その妹さんはかなり繊細な子だったらしく、泣いて友人に相談したそうです。

「お姉ちゃんが先に二十歳になるし、何もなかったら安心でしょ?」

と宥めて妹は納得した。

そんなの信じて可愛い奴だと友人達と笑いあったんですが。

時間が経ち、私たちが二十歳になった時。

妹が言ったそうです。

「お姉ちゃん、コックさん来た?」

妹さんは当時高一、いい加減忘れろよと笑って終わらせたそうなんですが。

その妹が二十歳になった時に事故に遭いました。

自転車に乗って横断中にトラックの左折に巻き込まれて事故。

転んだ時に頭を打ったらしくてしばらく意識がありませんでした。

その時に「血まみれのコックさんが来た」とずっと呟いていて、友人は妹がなにかに連れて行かれるんじゃないかと思って凄く怖かったそうです。

二日間ずっと意識不明のままなのに呟く妹の回りにお守りを置いたり、数珠を置いたり。

後日、目を覚ました妹にコックさんの話を聞いたら、妹は覚えていました。

「追いかけられた。でも紫色と白色のわっかがあってその中に逃げたらコックさんは入れないって夢」

彼女は血まみれのコック服の男が包丁を翳し襲い掛かってくるのを見て、それからずっと逃げている夢を見ていたそうです。

実は私と友人はオカイタをあさり、「白い水晶」と「紫の水晶」という「血まみれのコックさん」と対になると言われる言葉(二種類の説があった)を探し、仏壇屋でアメジストと水晶の数珠を探しました。

どうでも良い余談ですが、なかったらブレスレットでもいい!ぐらいの勢いで探したんですが、最近は意外と天然石仕様の数珠もあるんですね。

これは思い込みから始まり、思い込みで解決したような話ですが実話です。

友人の妹が無事に大学を卒業するので思い出した話。

「でもさぁ、うちらも忘れてはなかったよね?誕生日祝いの時に今夜はコックさん来るぞって笑ってたし」

「うちの妹は繊細過ぎるのかもね」

霊感のない私と友人にはよくわかりません。

個人差はあるのかもしれませんが、敏感な方は呪い系の話には注意した方が良いかもしれませんよ。

拙いお話を読んでくださり有り難うございました。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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