短編1
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ある生き物からの視点

私は身ごもっていた。

夫はどこかへ行ったきり、帰ってこない。

私は大切な子供のために、血が必要になった。

暑い夏の公園、セミがジージー鳴く中、私は懸命に子供のために人を探した。

でもなぜか本能的に嫌な匂いがして近づけない。

良くその人達を見てみると、体中にスプレーを撒いている。

なぜそんなに私を毛嫌いするのだ。

そんな事を思いながら時間が過ぎていった。

そして夜が明け、またセミがジージー鳴く。

相変わらず公園をうろちょろしていると、隙をついて人間の首筋を刺してやった。

これで一安心と思ったのもつかの間、いきなりそいつは私を叩き潰そうとしてきたのだ。

私はどうにか逃げた。

そして今度こそ、ちょうどいい獲物を見つけた。

私が目を付けたのが老人、これも自分の大切な子供のためを思うとしょうがないと思った。

そして隙をついて首筋に刺してやった。

しかし次の瞬間、その老人が私に何かを噴射してきた。

そして私はそのまま死んだ。

老人「あーかゆいかゆい、もう蚊が出てくる季節かぁ。歳をとると時間が早く感じるなぁ。それにしてもこのスプレー、蚊を寄せ付けない効果だけじゃなく殺虫する効果もあるのか。時代もずいぶんと変わったなぁ。さて、今日は蚊が多いし、蚊取り線香でも買って帰るかな。」

怖い話投稿:ホラーテラー ユートピアさん  

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