短編1
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おかしなメッセージ

私が名古屋のとある会社で働いていたときのこと。

とある同僚の営業さんのケータイ番号が「呪いの番号」だという社内での噂があったの。

普通に通話しているぶんにはいいんだけど、留守電に繋がると、奇妙な、おかしなメッセージが流れるって。

下らないし、失礼だなと思ってたのね。

ある日私が、用事があってその営業さんに電話する事になったの。

何気無くかけたんだけど、繋がったあとにちょっと間があって、あ、これは留守番電話だなと気付いて、噂を思い出してちょっとゾクッとした。

そして営業さん本人の声で、メッセージが流れだした…

なんというか、キザっぽい、NONSTYLEの井上さんのような声で、

「今は夏…。

全ての動植物がいきいきとする

何て素晴らしい季節。

風の色さえ見えるようさ。

なのに何故だろうな。

近頃君をひどく遠くに感じるのは。

今日こそは聞かせてくれないかな。

そのわけを。

ピー(録音開始)

確かにおかしなメッセージでしたわ。

伝言も入れそびれましたわ。

聞き終わってからもう一度ゾクッとした。

まともそうな人だったのに…

怖い話投稿:ホラーテラー よいころさん  

Concrete
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