短編1
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真夜中の猫

最近のスーパーは、夜遅くまで開いている所が多い。俺のバイト先の大型スーパーも御多分に漏れず、夜11:00まで営業。よって、帰路に就くのは12:00近くなる。

田舎の夜道は暗い。街灯もろくに無く、頼るは自転車のライトのみ。本当はペダルが重くなるので点けたくはないんだが、背に腹は代えられない。

この時間には行き交う車の姿は無く、安全っちゃあ安全なんだが。

鼻歌交じりに漕いでいた自転車のライトが、何かを映し出す。一匹の猫だ。

俺の前方、道のほとりを、まるで俺を先導するように必死に走っていた。

俺は、その健気な後ろ姿にちょっとした悪戯心が湧いた。自転車の速度を上げ、煽った。

「猫ちゃーん、カンバレー、じゃないと轢いちゃうぞー」

接近してみると、なんとなく違和感。そのまま抜き去ることにしたのだが、それを追い越す瞬間、俺は見た。

猫の後ろ半分だけが、臓器を垂らしながら疾走している姿を。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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