短編2
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地味に怖い話

先日、おかんから電話がきた。

特に意味のある電話ではなく、地方を離れ都内で生活をする息子の様子を知りたい親の「元気でやってるの?」から始まる会話。

10分程世間話をしてそろそろ電話を切ろうという時、

「そういえば最近、家の冷蔵庫からおかずがなくなるの。」

と話始めるおかんに看護師のオレは、認知症が始まったのかと思ったが黙って聞いていると

「他にも、止めたはずのお風呂の水が出ていたり、別の人が住んでるみたいで気持ちわるい」

との事だったが、さほど気にしてる様子もなく、話は流れ「身体には気を付けなさいよ」と電話は切れた。

それから1ヶ月しない内にまた、おかんから電話がきて、

「覚えてる?この間話したおかずが消えるって言ったの」と話始めた。

話の内容はこうだ。

1ヶ月前オレに電話をしてからもちょくちょくお釜のご飯やおかずがなくなったりとおかしな事は続いていたが、相変わらず気にはせず、ある休みの日におやじとおかんで家中を掃除したらしい、

(自慢じゃないが、実家は旧家で家は広く、蔵が3つある)

使わない物をその蔵に運び入れようと入ると明らかに人が生活をしている様子があったらしい。

だけど人は見当たらず掃除を終えてから、2日後に警察から電話がきて万引きで捕まった犯人が「秋から、冬の間ずっと実家の蔵で生活をしていた」と自供したとの事だった。

それを聞いて、半年間犯人に気付かない親もどうかと思うが、 それと同時に知らないだけで、他人と一緒に住んでるなんて事が地方では起こりうるのかもなんて思って怖くなりました。

親元を離れて暮らしてるあなた!

身近で、変わった事がないか電話してみてはどうでしょうか?

読みにくい文章失礼しました。

怖い話投稿:ホラーテラー きららさん  

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