中編3
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呪怨の家みたいな家

こんにちは。

地方で生命保険の仕事をしてる者です。

新規で加入してくれる人を毎月ノルマ与えられて、飛び込み営業をした時のことです。

お得意さんの用事ついでに近隣の一般住宅の方に商品のオススメをするのがいつものやり方です。

回っている時に、築年数が40年から50年位たっていそうなボロボロのお家がありました。

狭い庭も荒れ放題です。流石に誰も住んでないと思う家でした。

ですが、人間、ノルマ達成のためにはがむしゃらにやるものです。とりあえず飛び込むことにしました。

チャイムも壊れていて鳴っているのかどうかも微妙だったので玄関先で声をあげました。

ごめんください。

玄関の向こうから足音が聞こえてドアが開きました。

おそらく、40近くの女性がたっていました。

品の良さそうな方で、たどたどしい私の説明もうなづいて聞いてくれました。

こんな人は中々いないので本当に嬉しかったです。

上でドタバタ音が聞こえるので、

お子さんですか?

とお聞きすると中学生の男の子だそうです。

なんで平日のこんな日にいるのか分からなかったがそこは突っ込むのはどうかと思って聞きませんでした。

嫌われたくなかったし。

なんとなく説明も分かってくれたみたいで後日詳しく資料持ってくるなんて話で、電話番号も聞けました。

来る前にかけてから来てくれればあなたが無駄足しなくてすみますよね?

と私のことまで気づかってくれる女性でした。

ああいう、奥さん欲しいと心底思いましたね。

ルンルン気分で会社帰って先輩に報告して資料揃えました。

次の日に先輩が、ついてきてくれることになったので、朝電話をしたんです。

現在使われておりません。

ショックだった。あの振る舞いで嘘つかれてたなら人間不信にだってなるよ本当。

先輩には呆れられて、とりあえず確かめてこいよ、とバカにされてしまいました。

きっと電話番号間違えただけだと思い家につくが誰も出てきてくれない。

鍵もかかってるし、

よくみると電気のメーターも動いていない。

落ち込みながら近隣の飛び込み営業を継続することにしました。

近隣の人に話聞くが、元々社交的でもない親子だったし、子供は不登校。

ずっと空き家だったこの家に一年位前に引っ越してきたのだそうだ。

ただここ一週間近く見たことが無い、とどんな人も言う。

夜電気もついていない。

夜逃げかなーとなんとなく思ったが、もうお客様になりえないと思って諦めました。

それから一週間位たってから、お得意さんから電話があった。保険の見直しとかの依頼でしばらく話していたら、お得意さんと段々世間話になりました。

昨日近所で自殺があったのよ

お得意さんが言う自殺とは、例のあの家でした。

二階で子供が包丁で刺されて死んでいて、母親が首を吊っていたとのこと。

組の話しあいの回覧板回しても一向に返事も無いし電話も繋がらないし、呼んでも出てこない。

電気も止まっていたので夜逃げかと思って大家さんに確認して不動産屋が鍵を開けたらしい。開けた瞬間の異臭はすごかったみたいよーと、お得意さんは興奮しながら言っていました。

ベタだが、死後相当時間経っていて、私が会った時はすでに死んでる状態だったらしい。

ただ私の考えが当たっていたらそっちの方が怖いことがある。

近所の噂で広まっている死後何日経過なんていう話はあてにならないし、そもそも死後の日数は前後するもんだと思うんだ。

あの日奥さんが言ってた一言を思い出したせいでしばらく嫌な夢を見ました。

二階でドタバタしてる音を聞いたときに、息子さんが上にいると奥さんは話していました。

その時に言ったのが

うるさくてごめんなさいね、もうそろそろ静かになるはずなんだけど。

あのセリフって包丁で息子刺した直後ってことなのかも。

私と話した後に奥さん自殺したのかも。

嫌な思い出。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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