短編2
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夏の夜

私が体験した、恐い話しを1つ紹介させて頂きたいと思います。

霊的なものではなく、私的に恐かった体験談ですので、お時間のある方に読んで頂ければ幸いです。

今から8年前…

中学2年生の夏の出来事です。

説得の末買ってもらった携帯電話に依存していた私は、夏休みになると毎晩と言っていいほど、友達との電話に花を咲かせていました。

私の家は山間にあり、当時はかなり電波の悪い状況でした。

そのため自室での通話は難しく、自宅から150m程離れた街頭の下でいつも電話をしていました。

時間は大体12時から1時位だったでしょうか。

自宅の電気が消えたのを横目に、いつも以上に話しが盛り上がっている時でした。

1台の車が国道からこちらへ曲がって来たのです。

『裏のお父さんの飲み帰りかな?』と思いそばにあった排水処理の管理所の影に隠れました。

(幼心に夜中に外にいるところを見られたくなかったので…)

てっきり裏の家へ続く坂道を登ると思いきや、その車はUターン。

私の住む集落の先は山道で、休日の日中は県外ナンバーの車がよく迷って来ていたので、『こんな夜中に珍しいなぁ』と思い、

『近所の人ではなく、知らない人』という不安から、再度身を隠しました。

排水処理の管理所はフェンスを越えなければならなく、『どうせすぐ通り過ぎるし』と思った私は、田んぼの土手に掛かる、簡易的な丸太の橋の下に隠れました。

『すぐ通り過ぎる』と思った車は私が隠れる土手のすぐ上で停車し、誰かが車から降りました。

声から男性が2人というのが分かりましたが、どうも話しているのは日本語じゃない。

『なんで?』と恐くなった私は息を殺して耐えました。自分の心臓の音と、緊張からの耳鳴りで、頭が熱くなりました。

ほんの2・3分だったと思います。

何を話していたか分かりませんが、怒った様な口調で会話をした後、車は去って行きました。

車の音が遠くなり、国道へ上がる坂道を登っていくのを確認し、私は自宅まで走って帰りました。

もしあの時見つかっていたら、私はどうなっていたのだろうと、あの夏の出来事を時々思い出してしまいます。

怖い話投稿:ホラーテラー あこさん  

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