中編4
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ノウメン

私は小さな頃から

度々不思議な体験をする事があった今でもそれが夢か現実かはわからない

私は付き合ってる彼氏に突然別れを告げられた

そして…彼氏は去っていった

でも、そうなったのは

私にも非があったから仕方なかったのかもしれない

それから彼氏が戻ってくる攻略本とか運気が良くなる方法とか

とにかく色々な事を試した

占いにも嵌まった

お金も随分かけた

しかし…適当な事を言う占い師もいたし半信半疑だったのも事実

神社やお寺巡りもした

あの頃は本当に尋常ではなかったと思う

彼の事も諦めかけた夏の終わり

突然、彼氏がやり直したいと家の前にいたのには驚いた

オカルト体質になってしまった私は寝る前に習慣で瞑想BGMを流していた

隣にいた彼いわく寝ていてブツブツおかしいな事を言う

私が起きると怖かったのか音楽は止められていた

それから奇妙なものをみた

眠りに入る前に目を瞑ると

漆黒の闇に浮かぶ女の顔

特徴的だったのは

耳まで真っ赤に

大きく裂けた口

生気のない青白い顔

瞳は黒々として白目がなく

鈍い光が不気味さをましてニタニタと笑っている

まるで能面の様

私の口からは笑い声がとまらない

「あっはははっはははっはははっあははははーあっあ」

何故か可笑しくて可笑しくて笑い声がとまらない

半分、意識はあったはず

「ケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケクククッ」

隣にいた彼に頬をはたかれハッと我にかえった

その数日後、夢をみた

霧がかる山里のような場所

縁日で売られてるような狐のお面を被った人がいた

以前、彼の事で相談しに行ったが断られたお寺の住職さんがいた

しかし、三週間後以降なら良いと言われていた事を思い出した

不思議な体験も相まって

ならばと思い訪ねてみることにした

以下、住職との会話

住職「こんにちは」

私「こんにちは」

住職「以前は恋愛の件での相談でなかった?」

私「え?言ってないのになんでわかるのですか?」

住職「彼が戻ってくると思った、だからお断りしました」と…

私は夢の中でみたモノを言った

《何かわかる?》

と住職が尋ねてきたが

答えれない

まさか私によからぬものが…?!

一瞬、背筋が寒くなった

住職「心配しないでね、あなたじゃないの」

私「え?」

住職「あれは人間じゃない」

私「…」

少し黙ってこう言う

住職「今、私の右にいて睨み付けてる

でも、あなたの方には行かせないから安心して」

住職の右に立つモノの周りを

またしても人間でないモノがぐるぐる飛び回ってる

住職「とにかく今は除く方法も言えない、聞かれてるし邪魔されるから」

そして、最後に

時間はかかるけどうまく行ったらその時は連絡を下さると言ってくれ別れを告げた

数ヶ月たって忘れかけていた頃

住職から連絡をうけ再び会うことになった

事は全て終わったので全部話せるということだった

以下、住職との会話

私「今までの事、全部お話願えますか?」

住職「わかりました」

住職「まず、この数ヶ月の間、折をみて祈祷(恐らく護摩法)をしていました、また容易ではないと感じた為、時間をかけたのです」

私「なるほど、ではアレは何ですか?」

住職「アレは前にも人間ではないと言いましたが、笑っていた女は能にでてくる般若

(私はみえてなかったが頭から角が出ていたらしい)

その周りを飛び回っていたのは狐」(神社にいるお稲荷様ではなくもっと位の低い狐)

私「確かに能面の般若みたいな顔をしてました、では何故みえてしまったのですか?」

住職「般若が貴女を嘲笑う為にみせたのでしょう、貴女の女の部分を喰らう為、

そして私の所に来させたのは…貴女の御先祖様ですね、般若は余計な事をしたと怒り狂っていましたが…」

私「誰に憑いてたのでしょうか?」

住職「いえ…貴女のお母様です」

私「…」

私は呆気にとられた

彼氏に憑いてると思っていたから

何度も彼氏に別れていた間の事や

女関係を聞いてしまった(汗)

(前回、簡素に書いてしまい説明不足だったが、私は母親と仲が悪く時折、鬼の様に怒鳴り散らす母が苦手だった)

私「何故?母に…」

住職「お母様の中には愛がなかったからです、こうゆう類いのモノは愛がある人に憑くと焼けるような苦しみとなりすぐに出ていきます」

私は申し訳ないと住職に思いながら好奇心に負け

質問攻めしてしまった

私「いつから憑いてるんですか?何故?母親に…」

住職「何十年前でしょうか、こうゆう類いのモノはその辺りにいますが

きっとお母様と同調したのでしょうね」

しかし、本当に般若が怖いのは

命の危険があり

寿命がとられると住職が言った

要は早死にということ

般若とは大昔、

般若姫という姫がいたらしい(男に裏切られた女の怨念)

そして、アレの正体について聞いた

住職「お母様についてた般若はね、元々は人間で

昔、無実の罪で責められて首をかっ切って自ら死んでる、…憎しみながら」

住職「けど、怖いだけではない、哀しいの、貴女もあの瞳をみなかった?」

確かに、ニタニタ笑っていたが

その瞳はどこか哀しそうだったのを思い出した

それから、何度も時間をかけ祈祷をし

般若も狐も祓われたのだが

最後に般若は穏やかに笑みを浮かべながら成仏したらしい

《余談》

母親は時々、感情的になるものの、以前より穏やかで優しくなった気がする

本当に怖いのは霊ではなく

人間だと思った

魔性のモノ

そうさせてしまう

人の想い

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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