中編3
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あの人だーれ?

私は今高校二年生です

とは言ってもつい2日前になったばかりです

先月の中旬あたりから

とある引越し会社にアルバイトをしています

引越しといっても荷物の配達なんかもやります

つい昨日の出来事です

いつものように

トラックの運転手さんと自分の二人でトラックに乗り込み、トラックを走らせていました

日頃の疲れもあり、私は高速道路に入ってすぐに寝てしまいました

最初の一件目に着き、運転手さんが起こしてくれました

その家ではとくに大変な作業はなく、10分程度で終わりました

また二人でトラックに乗り込み、また次の現場に向かいました

その途中でパーキングエリアで用をたしたあと、自販機で缶コーヒーを買い、またトラックへ

その車内でこのサイトを見ながらコーヒーを飲み、少ししたらまた現場に到着しました

ここの現場では二段ベッドの組み立てでした

到着して、トラックの誘導をしていると

家の中から38?くらいの男性と5歳くらいの女の子が出てきて

男の人が

よろしくお願いします

と爽やかな笑みを浮かべ軽く挨拶をしました

家の中に入るとそこは

フランス系の木造の新築でした

すぐさま壁に板段ボールを貼り、(新築なんかは壁を傷つけないようにする)荷台から二段ベッドの部品を取りだし、二階の部屋へ運びました

二段ベッドの組み立てはそう簡単ではなく、部品が同じようなものが何セットかありそれぞれを間違えると次の部品が合わなくなるなど、作業があまり進みませんでした

ようやくだいたい半分くらい終わったところでさっきの男性と娘さんが缶コーヒーを持ってきて

お疲れさまです

と言って手渡し、

こちらも

いただきます

と深くお礼を言った

少々の世間話をしながら

作業をしていると

それまで一言も口を開かなかった娘さんが

「この人誰?」

(運転手を指差す)

男性

「お客さんだよ」

俺達

(どっちがだ……)

「この人も?」

(続いて俺を指差す)

男性

「そうだよ」

「じゃああの人は誰?」

そう言って窓を指差す女の子

私はほとんど聞き流しで作業を行っていたため、あまり深くには考えず、

作業は終了し、

またトラックに戻る

運転手

「さっきのなんだ?」

「どうしたんですか?」

運転手

「あの人誰?って………そこ二階だぜ!?誰も通らねぇよ……」

「………!」

怖くなって急いでエンジンをかける運転手――

だが今回だけはなかなかかからない

だんだん冷静を乱し、

あたふたしていると

トラックの窓が

すーーっと開いた

そもそも乗ってきたトラックは古く、手動式の窓だった

そのあとに鳴り響く荷台を叩いた音

もうなにがなんだかわかんなくなり、

俺は開いた窓から外に出てひたすらに走った

そのまま歩いて営業所まで帰り、すぐに自宅へ帰った

偶然にも携帯と財布だけは持ってきていて

それ以外は全部トラックの中に忘れてきた

――――――――――――

今日も出勤で朝の一番早い時間に来たのにそのトラックは無く、俺の荷物だけが駐車場に無造作に置いてあった。

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