中編3
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とあるアパート

99 :本当にあった怖い名無し:2012/02/26(日) 17:48:18.70 ID:H7Gs8mUq0

大学1年(20年ぐらい前)、

同じサークルにいた(それまであまり親交もない)同級生 (I君)から、

「今日、うち(彼のアパート)に来ない?相談したいことがある」

と真剣な顔で言われ、彼についてそのアパートへ行った。

築20年は経ってるかな…6畳一間、風呂なし、共同便所。

しかし家賃は2万円。

(今では文化財級かもw、でも20年前は大学1年なんて半分はそんな感じだった。

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I君の部屋は意外とこざっぱりした感じ。

俺「で、相談て何なの?」

I君は言いよどんでいたが、

押し入れを指さして、

「何かおる。見て!」

正直、I君の必死な顔に笑い出しそうになったけどこらえた。

俺「何がおるんや?」

I「毎晩あっちから何かが出てくるんや」

意味分からんw 

とりあえず0感な俺は押し入れのふすまを開ける。

中身は空。

(たぶんIは片づけておいたんでしょう

I君は「そ、そこに何か貼ってるでしょう?見て!見て!」

言うやいなや彼は部屋を飛び出した。

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100 :本当にあった怖い名無し:2012/02/26(日) 17:49:22.58 ID:H7Gs8mUq0

残された俺はかなり不愉快だったけど、押し入れの中を調べた。

いや、調べる以前に彼が言った「貼ってある」存在が目の前にあった。

壁紙用(60センチ四方)のクロスだ。

「なんでこんなもんが怖いのか」

半分腹を立てながら調べる。

普通クロスは住宅用のノリで全面キッチリ貼ってある。

しかし18歳にそんな知識はない。

それは真ん中あたりが浮いていた。

これは…と周辺に爪を立てると、クロスの四辺を両面テープでくっつけているだけ。

クロスはすぐに落ちた。

壁を見て全身の鳥肌が立った。

一回押し入れ&部屋から出て、隣室の同級生の家に避難してたI君に声を掛けた。

「あれ、はがしちゃったから文房具屋さんで両面テープ買ってきて~(引きつり笑)」

俺が見た物。

左下(床下から2~10センチあたり)に、推定5~6歳の子供が赤いクレヨンで描いた顔の絵。

顔の上には「おかあちゃん」と書いてあった。

まずこれが異常だ。

いくら寝ぞべって絵を描いても、子供とはいってももっと視線は高いはず。

普通脛(すね)~膝より高い位置しか子供は落書きしないし。

俺が鳥肌したのは、クロスの右下の赤クレヨン。

「おかあちゃん」とたぶん同じ筆跡で、

 なか村まさ子 六十二さい

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101 :本当にあった怖い名無し:2012/02/26(日) 18:28:52.51 ID:H7Gs8mUq0

I君が両面テープを買ってきて、クロスを張り直してたら、当然、I君が聞いてきた。

「何かあった?」

何もなかったと言ったら、Iは剥がして自分で確認するだろうな、と思った。

だから、左下だけめくって見せて、

「前の住人の子供が落書きしてたんだよ。それだけのことw」

I君はそれでも気持ち悪い、と翌年近くのワンルームに転居した。

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後日談がある。

その翌年、大学関係で斡旋されて、あのアパートに同じサークルの1年生が1人入った。

I君の部屋に入ったのも同じ大学の1年生だったらしい。

1年の後期に入った頃からおかしくなり始めて、

夜中の2時3時にアパート中のドアを殴って、

「うおぉぉおおおぉぉお!助けて!助けて!殺されますぅお願いです助けてぇ!」

数日後、親が引き取りに来てその後は不明(らしい)。

数年前帰省してレンタカーで、大学時代の思い出をたどった。

あのアパートはもうなくて、立派な民家が建っていた。

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