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まだ俺が小学生だった頃の話。
昔から俺は恐怖映像とか心霊写真とかそういう類のものが大好きだった。
親に言っては、ビデオレンタル屋で怖いビデオ借りてきてもらっては姉と一緒に見ていた。
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ある日、熱を出した俺は学校を休んだ。
親は両方とも仕事で忙しく、看病はできないし姉も学校に行っているので、休んだ時はいつも家に自分一人だった。
その日は朝ずっと寝込んでいたせいか、昼過ぎぐらいには体調が優れてきた。
とりあえず居間に行き、テレビを付けた。
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「……あれ?なんだこれ」
テレビを付けてみると、なにかのビデオが一時停止されたままだった。
よく見てみるとビデオデッキに電源がついていて一時停止と赤い文字が浮かんでいる。
「誰か消し忘れたのかな…」
そう思った俺は、ビデオを停止させようとした。
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「消えない…なんで…」
ビデオを停止させようとしても、ビデオデッキの電源を消そうとしても消えない。
しまいにはテレビさえ消えなかった。
さすがに怖くなってきた俺は自分の部屋に戻ろうとしたその時…
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急にテレビに砂嵐が走った。
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砂嵐が治まったと思ったら、勝手に映像が再生し始めた。
白黒でノイズが酷い。黙って映像を見ていたらなにかの一軒家が映った。
映像に映ってる一軒家は、どことなく自分の家にそっくりだった。
どんどん映像が玄関へと近づいていく。
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ピンポーン。
チャイムが鳴った。
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全然鳴り止まない。むしろ、どんどんチャイムの音が早くなっていってる。
ここで…映像が止まって再び砂嵐に戻った。
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よく意味のわからない映像で、怖くなってきた俺はビデオデッキからビデオを取り出した。
ビデオには「ホラー映像集ベスト30」と書いてあり、親が借りてきた怖いビデオだった。
さっきの映像は、映像集の一つだったのか…と思い安心した。
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夕方になり親が青ざめた顔で帰ってきた。
「どーしたの?」と聞いた。
「向かいの家の人が言ってたんだけど、昼頃からずっとうちの玄関に髪の長い女の人が立ってたって、チャイムずっと鳴らしてたそうよ」
「え…?」
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あのチャイムは映像の音ではなくて、自分の家のチャイムで鳴っていたのだ。
あの映像は自分の家を映しだしていたんだと、後あと気づいた。
なぜ、借りてきた映像集にあの映像が映ったのか、なぜ、女が玄関に立っていたのか、それはすべて謎だが、
いまでも思い出すと気持ちの悪い体験だった。
作者廃ジェム
始めての投稿です。
文の作り方とか下手くそです。
全然怖くないかもしれませんが、温かく見てやってください( •̀ㅂ•́)و