中編3
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白い顔の

四回目の投稿です。

僕はアルビノと呼ばれる先天的な病気です。

体毛が白金であり、肌が白く目は淡い赤色です。  

それ以外は普通の人と何も変わりません。

アルビノだからという訳ではないと思いますが、物心つく頃から霊的なものを見ることや感じることができ、また簡単な除霊や霊的なものを落とすことができます。

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あれは高校二年の夏休みのことだった。

僕は体を鍛えたいのと、お金が欲しいという欲を満たすため、電気製品配送のアルバイトを始めた。バイト先の社員はかなり強面の方々ばかりで、バイトの人もヤンキーと不良しかいなかった。でも新入りの僕のことをとてもかわいがってくれた。

その日は、僕より十歳くらい年上のパンチパーマで顔に傷の多い、睨まれただけでお金を差し出してしまいそうな面構えをした社員の笹木さんと配送に向かった。

トラックいっぱいの電化製品も配達が進み、半分くらいになった頃、団地の四階のでかい冷蔵庫の配達があった。もちろんエレベーターは無い。

真夏の暑さに耐えながら団地の階段を笹木さんの後ろにくっつきながら、四階まで上がった。

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「ピンポーン」

少しして玄関のドアが開いた。

背の低いおばあさんが出迎えてくれた。

「〇〇電気の笹木でーす!」笹木さんはどこからそんな声が出ているのかと思うくらいの優しい声で言った。

「あぁ、冷蔵庫ね。さぁ入ってください。」

おばあさんは中へと案内してくれた。奥の台所まで案内してくれて、笹木さんはおばあさんに簡単な説明をしていた。僕はその時、隣の和室に何か違和感を感じたので覗いてみた。和室には古いテレビが置いてあり、テレビの上に写真立てが一つ置いてあった。その写真には写真全体にアップになった、肌の白い女性の顔が見えた。

おばあさんは古い冷蔵庫を叩きながら、

「こいつを持ってってほしいの」

と言った。僕は冷蔵庫の上に何か物が乗っていないか確認するため、冷蔵庫の頭を持ち、ゆっくりと僕の方に倒した。

冷蔵庫の頭を見て驚愕した。冷蔵庫の上にはぎっしり埃が溜まっていて、全体に子供の手の跡が何個も付いていたのだ。僕は気持ちが悪くなりすぐに冷蔵庫を立てた。そして笹木さんと冷蔵庫を下ろした。

新しい冷蔵庫を持ち、階段を上りながら

「和室の部屋にあるテレビの上の写真見てみてくださいよ!」

「あ?それならさっき見たぞ。綺麗なママに可愛い娘の写真だったな。俺も早く結婚してぇよ。」

僕は何かおかしいと思った。写真には白い顔の女性しか写っていないはず。そう思いながら冷蔵庫を四階まで上げていく。

冷蔵庫を指定の場所に置き、笹木さんが簡単なセッティングをしている間に僕はさっきの写真をもう一度見た。やっぱり白い女性の顔があるだけだ。何か引っかかるため少し近付いてみると、僕は息を飲み込んだ。写真には真ん中に綺麗な女性と小さな女の子が写っていた。そして写真全体に二人を覆うように白い顔の女性が写り込んでいたのだ。その眼はまっすぐこちらを睨んでいるようにも見えた。

僕はとっさに写真を指差し、

「おばあさん!これ!」

おばあさんは僕の指差している方を見て、

「最近不幸が続いていてね。二人とも亡くなってしまったよ。綺麗な顔してるだろ。自慢の娘に自慢の孫だった」

おばあさんはとても悲しい目をしていた。僕はそれ以上何も聞けずに笹木さんと外に出た。

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笹木さんと車に乗り込み、走る車の中で

「自分の子供と孫を亡くすって、どんなに辛いことでしょうね。」

「あ?人間生きてりゃいろんなこと起きるもんだ。事故で死んじまうことだってあるからな。何が起こるかわからねぇよなぁ。」

笹木さんはしみじみ言っていたが、笹木さんはどうして事故で亡くなったって分かったんだろうと疑問に思った。笹木さんにもその類のものが見えているのか、それともただの想像か。考えるだけ無駄なので忘れることにした。

ただ、あの白い顔の人の呪いでないことを祈りつつ、真夏の青空のもとアルバイトに励んだ。

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アリスさん、コメントありがとうございます。
どんな想いで写真に写り込んだのかはわかりませんが、何かメッセージがあると僕は思います。
読んでいただき、ありがとうございました。

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霊自身も苦しんでいるのかもしれませんしね。

また読ませていただきました。

他の作品も読んで見たくなりましたっ!

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