ラブホテルでの出来事前編

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ラブホテルでの出来事前編

あれは私が16歳の冬の出来事であった

家出中の私はその日も2学年上の先輩の

家に転がり込もうと先輩の家に迎っていた

前日からの睡眠不足の影響か思考回路は

只々布団での睡眠を要求していた。

先輩の家に到着したのは午前2時を廻り

深夜の静寂と冬の寒さだけが私を襲い

私の思考回路は只々布団で仮眠を取る事しか

求めていなかった。

いつもの勝手で隣のフェンスをよじ登り

先輩の部屋の窓を開けるがいっもなら開く

窓が今日に限ってはガンとして開かない

くそっ よりによって鍵をかけて爆睡中なのか窓を叩くが一向に起きる気配もない

この時代まだ携帯電話が普及しておらず

私は今日の寝床をいかに確保するかに

思考回路は動き出していた。

ポケットに手を入れ現在の所持金を確認する

その時私の所持金は6000円少々であった

時間が真夜中と言う事も有り別の友人の家に

行くのにも交通手段はタクシーしかない

タクシーに乗り別の友人の家迄は距離も有る

絶望と寒さから私の頭は放心状態であった

どうしょう

あかん眠い そんな事を幾度も考えている中

ふっと以前先輩から教えてもらっていた

ホテルの存在を思い出した

あそこなら今の所持金で今の状況を打破できる

私は先輩の家から徒歩で15分位のホテルの存在を思い出した。

そのホテルとはホテルとは名ばかりのモーテルで過去にも幾度か利用した事の有るホテルであった。

は〜ッ 所持金も底をつきかけの私は、明日の事など考えず兎に角その時は布団での睡眠を最優先に考えホテルまで歩いていたので

あった。

途中 以前先輩から言われた言葉が頭をよぎる お前よぅあのホテルで泊まれるな

お化けホテルに

あのホテル全室お化けでんのに

お前アホやろ〜 中でもあのホテルの開かずの間はバリヤバイらしいで〜

私は開かずの間って あのホテル何回か行ってるけど殆ど客入ってないやん

アホらし その時は開かずの間の話など

先輩の作り話としか思わず聞き流していた

そうこうするうちに 問題のホテルに到着した私は自分の眼をうたがった

そのホテルは合計20部屋位のモーテルなのだがその日に限って満室

ほんなアホな 今日何曜日や

はぁー平日やん そやのに何で満室なん

嘘やろ 俺どうするん?

そんな事を考えながらモーテルの部屋に空きがない事に苛立ちを感じモーテルを後にしょうとした時 ふっと一番奥のシャッターが開いているのが眼に入りました。

その時 先輩から言われた一言が頭に過ぎりました。

あそこのホテル 開かずの間あるで

私は一瞬何故か嫌な予感がしました。

予感と言うより自己防衛本能が働いたと言うのが正しかったと思います。

でも結局 睡眠不足と寒さには勝てずモーテルのシャッターボタンを押し階段を上がりました。

階段を上がり部屋へと続く扉を開けると

そこは純和風の何とも言えない部屋がありました。

そして部屋について直ぐジリジリジリとフロントから電話がありました。

宿泊代5000円を頂戴しに行くと言う内容の電話で有りました

間も無くするとフロントのおばさんがお金を回収して去って行きました。

良かった良かった あー温かいわ

そんな事を感じながら まず風呂に湯をはり

部屋の暖房をセット そしてテレビをつける

そして風呂に浸かり明日は何処に泊まろうか

等と考えて居た時 ふっと先輩から言われた言葉を思い出したのです。

あそこ 開かずの間あるで

私に疑問が湧きました このモーテルの廻りには後3軒のホテルがあるやろ

そやのに何で平日の日 今日満室やねん?

安いからか?

でも何度か来たけど いっもガラガラやん

ほな あの先輩の話が本当なら誰かが開かずの間に泊まっていると言う事やん

そんな事を考えながら湯船に浸かってると

何処からともなく人の声が聞こえて来ました。

えっ 頭の中は???

音も立てず神経を集中させていると声の主は男性で誰かに語り掛けている様でした

私は頭の中を整理します 部屋には私だけの筈 なのに声がしている。

誰?マジ? えっ もしかして

ここが開かずの間 そんなアホな

うわっ マジ怖い 今浴室から出る勇気など

俺にはない あっそうや この声きっとテレビや テレビつけたままやから

そやそやテレビやと自分自身に言い聞かせて

私は浴室から出るに出られずに居たのです。

そんなこんなしている内に男性の話し声も聞こえなくなり 私の中であの声の主はテレビの音声だという結論にし心を決めて浴室から出ました。

私が浴室から出るとテレビはついていました

あ〜 やっぱりテレビやん

でもテレビはついているのですが 番組といえば ずっと画面は切り替わらず何か動物が

流されている映像に只今の時刻みたいな感じでナレーションはなし

頭の中は又??? 何で

そしてテレビのリモコンに手をやり他のチャンネルに切り替える

この動作をしている時に気付きました。

そぅ テレビの音量ご小さいのです

こんな音量なのに浴室まで声が届くのか?

次に私の頭にこの疑問が湧き上がりました

私は後少し音量を上げ浴室に向かいました

そして浴室のドアを閉め分かりました。

テレビの声など聞こえる事など無い声が

あかん この部屋ヤバイわ 何かおるわ

私はこの時に部屋を後にしていれば

あの様な恐ろしい体験をせずに済んだと

今後悔しています

あの様にはっきりとした幽霊を見る事も

なかったのですから

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