短編2
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私の運転で家族と出掛けていた。

助手席には妻。

後部座席には、2人の幼い息子。

家族みんなが楽しそうにしている。

最高の瞬間だ。

この瞬間が永遠に続くと思っていた。

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目の前で倒れている妻。

背中に突き刺さる包丁。

床は血まみれ。

泣いている息子達。

何が起こっているのかわからなかった。

気付いたらこうなっていた。

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妻は死んだ。

どうやら私が殺したらしい。

息子達が警察に証言した。

目の前でパパがママを刺した、と。

だが、証拠はない。

だから、警察は私のことを逮捕しなかった。

だがそもそも、記憶にないのだ。

気付いたら、妻は倒れていた。

死んでいたのだ。

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全て夢だったら。

妻が死んだことも。

私が殺してしまったかもしれないことも。

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________________

shake

「パパ!パパ!」

「起きてよ!ねえってば!」

…あれ?

私はベッドの上にいた。

息子達がいつものように起こしに来た。

そういえば、妻は?

「ママは!?」

慌てて聞く。

「ママなら、もうとっくに起きたよ!」

「ママが、朝ご飯できたから、パパのこと起こしてきてって言ったんだよ!」

「だから起きてよー」

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夢。

だったみたいだ。

悪い夢だった。

だが、夢なのに妙にリアルだった。

普段の夢は、少しぼんやりした感じで、そんなに鮮明に覚えていない。

だが、今回の夢は違った。

妙にリアルだった。

リアルすぎた。

そして、現実であるここが、何故かぼんやりとしている。

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「…息子は、どうなるんでしょうか」

「このまま、ずっと目が覚めないかもしれません」

「そうですか。

あの馬鹿、奥さん殺して自分も死のうとするなんて…

あんな小さな子供を2人残して」

「あなた、あの子を責めないであげて。

あの子もきっと何かあったのよ…」

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「おばあちゃん…」

「おじいちゃん…」

「ママは死んじゃったの?」

「パパは?」

「なんで2人ともいなくなっちゃったの?」

「大丈夫だからね」

「今度からは、おじいちゃん達と一緒に暮らすんだよ」

「いつか、ママ達にも会えるから…」

Concrete
コメント怖い
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ローザ 様
コメントありがとうございます。

主人公は、自分で幸せを壊してしまい、本当に悲しいですね…

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