短編1
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駅のトイレ

都内で飲んだ帰り、腹が急に痛くなったで、自分が降りる駅のトイレに寄ったんだ。

時間が時間だし、あまり駅にも人がいなくて、ガランとしていた。

用を足し終えた俺は、流して出ようとした時に、誰かがトイレに入って来た。

なんか、その人はブツブツ独り言を言ってて気持ちが悪いので、そいつが出てから、俺は出ようとした。

俺は、こっそりと聞いてる訳じゃないが、普通にそいつの独り言は聞こえてきた。

「どうしよう…どうしよう。…見失っちゃったよ。…けど僕は悪くないよね。うん。悪くないぞ。悪くない悪くない悪くない」

そいつは焦った感じで独り言を言ってるんだけど、時々、笑ってる感じにとれた。

(…気持ち悪いから早く出てけよ。)

内心そう思ってた。

そいつは突然「いい事考えた~」、みたいな事をいいトイレから出て行った。

(扉の閉まる音がしたから、帰ったのか?)

半信半疑で、俺は便所の戸を静かにゆっくりと開けてみた。

すると、中年の男性が俺の右斜め前の、掃除用具入れの横に隠れていた。

俺は、気味悪いから急いでトイレを出た。

その直後、俺と入れ替わるような感じで、ブツブツ独り言を言ってる男がトイレ入って行ったんだ。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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