中編5
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死んでもパワフルな家系

この夏に久しぶりに田舎で法事があった。

その際に起きた出来事です。

母の実家はとある温泉街で、母の父親が元赤線をしていた家を買い取った、ちょっと変わった家だった。

木造二階建てで玄関はかなり広く玄関を上がって直ぐ左側に3畳の格子付きの部屋。

赤線時代はその部屋に女性が待機していて、裏通りに面した格子付き窓から女性を選び、二階に6畳程の部屋が4部屋あったので、そこへ選んだ女性と一時を過ごす。

一階も不思議な造りだったが今回の話しとは関係ないので省きます。

母の父親は病気を患い、家を買ってから暫くして離れの部屋を作りそこで養生していた。

元々L字型の家に離れを造り、わざわざ外へ出なくても行き来できる様、母屋と離れを廊下で繋いだので、家の型がコの字になった。

中庭には小さな池があり、池の向こうに裏木戸。

それから変な事が続いたらしい。

朝になると、中庭に卒塔婆がある。

海に近いので流れ着いたのを犬がくわえて持って来たのではないか、と母の母親は話していた。

それが何度もあったらしい。

ある日良く当たる占い師が近くの街に来ると言うので、興味本位で行った所、順番が来て目の前に立つと占い師が話し始めた。

コの字型の家は良くありません。

この家では家を継いだ者から亡くなって行くと。中庭の池も良くないとか何とか。

しかし、家を造り替えるのも大変だとそのままだった。

私が小学生の頃に母の父親が亡くなった。

葬式には行ったが、殆ど寝たきりで話しもした事もなかった私は、悲しみはなかった。

跡継ぎは母の一番上の兄で妻と子供二人姉妹の家族が同居していた。

母の兄もまた父親と同じ病で、少しづつ少しづつ病気が悪化し亡くなってしまった。

そして次の家の名義人は母の母親。おばあちゃんだ。

母の実家には夏休みや冬休みには家族で行き、母の他の兄弟姉妹の家族も集まり、私としては楽しみだった。

夏休みなどは一緒に家族で行くが、両親は数日で帰り、私と弟は夏休みの終わりまで過ごしてた。

母の兄の娘達も居たし、他の兄弟姉妹の子供も親が帰った後も居たりして、夏休みは満喫してた。

その内、年月と共に私達も大きくなり中学高校になると部活や友達が優先になり、実家へは行かなくなって行った。

その頃、母はおばあちゃんが膝の痛みがあって腫れているから心配だと話していたが、後に通院していた病院を替えると、骨肉腫である事が分かり、おばあちゃんは片方の足を失った。

しかし、このおばあちゃんがパワフルな人で、先に亡くなった母の父親は酷い人だったらしく、母も小さい頃からおばあちゃんに辛く当たっていた父親が大嫌いだったらしいが、戦中戦後を乗り越え7人の子供を育て上げた。かなり気も強かったらしい。

母の父親が亡くなった後は各地に散らばる子供達の家へ度々訪れ、しばらく過ごしたり、足を失ってからも旅行や子供の家へ行ったりとパワフルに活動していたが、実は足を切った時点で癌の転移があった。

おばあちゃんは徐々に弱って行き、子供達が見守る中亡くなってしまった。

その当時は私を含め従兄弟は学校を卒業し、それぞれ各地で仕事や子育ての最中でおばあちゃんの葬式は母の兄弟姉妹と近場に住んでいる、その子供達でする事になった。

そして次の跡継ぎは、母の兄の妻だったが、娘が子供を連れて夫と別れ実家に戻っていた。

家も古くなったので、元赤線だった実家は三階建てのアパートになり一階は娘とその子供達が住み二階三階は賃貸にしたようだ。

母兄の妻は別の場所へ家を買い住んでいた。そんな訳で娘が跡を継いでいる。

そんな事情もあり、祖父 伯父 祖母の法事はほとんど呼ばれる事もなく、内輪で一周忌などはしていた様だがちゃんとした法事もなく十何年も経った頃、8月のおばあちゃんの誕生日に合わせ皆んなで法事をする事になり、久しぶりに親族が集まった。

実家には皆んなが泊まれる部屋がない為、実家の向かいにある小さな古い温泉旅館の二階を貸し切り、何日か滞在出来ない者は空港近くのビジネスホテルに泊まった。

田舎に到着当日、法事が寺で行われ、その後は街中の旅館で会食。

その後は一先ず解散し、それぞれでお墓参り。

しかし、私と母と息子の三名のみが、帰る日でいいか、と行かなかった。

実は私は心の中では、別に行かなくてもいいかー、、、などど考えていた。

その日の夕食は私達が泊まっていた旅館で夕食会。母の兄弟姉妹も高齢だし、一族で集まるのは最後になるかもねーなどと話しながら、かなり遅くまで飲み食いしてた。

私は息子と同じ部屋だったが、私が部屋へ戻った時間は夜中2時頃。

息子は熟睡してた。

さて、寝ようかと電気を消して寝る体制になった時、突然息子から名前を呼ばれた。

ちょっとユックリな口調で◯◯美〜って。

あり得ない❗️息子が私の名前を口にする事なんて今まで聞いた事ない❗️

ふと、おばあちゃん❓と思った。

私を呼び捨てで呼ぶのは亡くなった3人の中でおばあちゃんだけだったし。

墓参りに来いと呼ばれた気がした。

後日、知った事なのだが、法事前にお坊さんに座って貰う座布団を、今回の法事を仕切った跡継ぎの従姉妹達は捜していたらしい。

法事の何日か前の事、母兄の妻が住んでいた家の天袋の戸がバンッ❗️と外れて吹っ飛んだそうだ。

そこを見てみると、捜していた座布団があったそうな。

ハデな知らせ方だよねーって笑っちゃった。その場に居た従姉妹は腰が抜ける程驚いたそうだが、、、。

帰る日に墓参り行きました。

10年ぶりに行き、来なくてごめんなさいと謝って来ましたよ。

私の父方の田舎へも何年も墓参りしていなかったので、行って来ました。

もっとも、父方の親族は穏やかな人ばかりなので、死んでもハデな事はしなさそうに思いますが。

✼✼✼

蛇足になりますが母方親族は気が強く、荒く、ほとんどが離婚してます。

後に再婚した方もいますが、その子供達も離婚率高く、精神病で未婚もいます。

実は母の父親も当時は珍しかったと思いますがおばあちゃんとは再婚です。

前妻には子供もいて、母は父親の葬式の時に会ったようです。

血は水よりも濃いと言われますが、離婚率や精神病率が多くて、何だかなー、、、

と思う時がありますが、私もその一人なので、血なのか呪われてんのか、どっちかだよねーと母と話しています。

そうそう、、、

実家の前の旅館では、他の部屋で出たようです。夜中従兄弟夫婦で寝ていたら夫が目が覚めて人の気配がしたので、妻がトイレにでも行くのかな❓と思ったら髪が長い女性だったようで。

奥さんはショートカットなんですよ。

色々あった法事でしたが、また一族で集まりがあるといいなと思います。

はっちゃけた伯父もいて、子供から叱られたりしてましたが、亡くなった祖父も伯父も大変な暴れん坊だったようで。

親族にそんな方がいる人はお墓参り行って下さいね❗️

長々と失礼致しました。

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