中編3
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死の予感「1」

僕がこのことに気づき始めたのは小学校5年生ぐらいのときである。

僕はなにかの力を持っているのか知らないが、死を予感できるのだ。

近くにいる人たちが僕の周りから消えていった、いや、僕が消したのかもしれない。

最初は死を予感する力だと思っていたけど、どうも違うみたいだ。

このことに確信を持てたのは中学生になったあたりだった

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僕はなぜかは知らないがいじめられていた、どうやら少し頭が良かったからって女子に褒められていたのが気に食わなかったらしい、僕は願った、こいつらが死にますようにと。

すると、また死の予感がした、その数日後奴らは死んだ。

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これがきっかけで僕は家に引きこもるようになった、しかし日がたつにつれてこの力は強くなっていった。

前までは死を予感した1週間後ぐらいに人が死んだが、今は死を予感した2日後ぐらいに人が死ぬのだ、しかもどんな人が死ぬのかまで分かる。

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そんなある日、母親が出張から帰ってきた、僕に父親はいなく母親が一人で僕を育てている。

しかしそんな母親が僕が学校をサボっていると知ってとても怒った。

僕はつい叫んでしまった「母さんは僕がどんな状態にあるか知らないくせに!」

すると母親が言った「あんたがどうとかはどうでもいいのよ!こっちはあんたのために必死で仕事して学校に行かせてんだよ!」

その時初めて母親に嫌な気持ちを抱いた。

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その次の日母親が死んだ。

僕は泣いた、自分のせいだ、僕は死のうと思った。

橋の上に立ち飛び降りようとした瞬間「やめとけよ」

と声がした、「誰だ!」と言ったが周りには誰もいない、すると

「ここだよ」と言って体から声がした。

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僕は少し驚いたが「おまえはだれだ?」と言った。

すると「それを話すのはいいがだったらまず橋から降りろよ」と言い返してきた。

僕は「いいよ、こんなワクワクしたのは久しぶりだよ。」と言って橋から降りた。

「俺が怖くないのか」

「別に」、、、、、、、、、「そうか」、しばらく沈黙が続いた後また体の中から知らないやつが喋りかけてきた。「では俺が何かを教えてやる」、と言った瞬間だった。

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「危ない!」と言われて体を押された、僕はその場に転んだ。

すると僕の上を何かが通り抜けた。「大丈夫?」と言われて起きたとき僕の前には女性が立っていた女性は「ただの人間にまで手を出してくるなんてどうなっているのかしら」と言った。

僕は訳がわからなかった。しかしそう長くは考えていられなかった。

女性の体が黒い渦に飲まれ飛ばされたのだ、黒い渦が飛んできたほうを見ると、狂気に満ちた人間かどうかわからないやつが立っていた。

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女性は苦しそうにお腹のあたりを抑えている、そして「気をつけて」と、苦しそうに僕に言った、すると狂気に満ちた人が「お前は余計な存在だ」と言って女性に近寄って行く。

女性はもがきながら僕に「逃げて」と言った。

僕はそんなことはできなかった、あの人が僕を助けてくれたのは事実だし何よりも、もうこの目で死を見たくなかったからだ。

僕はゆっくり立ち上がり「おいっ!」と言った。

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そしてやつがこちらを見た瞬間、「死ね」とそいつの目を見て言った。

するとそいつは苦しそうにもがきながらその場に倒れた。

その横にびっくりして痛みも忘れている女性がいる。

その女性が近寄って来て「あなた、すごいわね」と言って「少し私の家に来てくれない」

と笑顔で言ってきた。僕は「いいですよ」と一言だけ言った。

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しばらくして女性の迎えの車が来てそれに乗せられた。

僕は今、久しぶりにワクワクしていた。

体の中の声、あの狂気にみ満ちた人間、そしてこれからこの女性に連れて行かれるどこか。

やっと生きる希望が見えた気がする。

続く。。

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