中編3
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1階の窓

私は今マンション1階の1K8畳の部屋に住んでいます。

狭いのですが、独り身で仕事から帰って寝るだけなので生活に不自由はありません。

いつものように仕事から帰ってシャワーを浴びて布団に潜り込みました。

疲れていたのか、すぐに瞼が重たくなり、膝を抱えて丸まった状態ですぐに眠ってしまいました。

どれだけの時間が過ぎたかはわかりませんが、ふと目が覚めると頭の方からドンドンカチャカチャと音が聞こえます。寝ぼけていたため、何かな?と思いましたが、寝る前と同じ体勢で布団の中に丸くなっていた私は、気づきました。

「誰かが部屋の中に入ろうとしている?」

私の部屋のベッドは窓に近く、丁度枕が窓の方に向いている為、頭の方から音がなる=窓の方から音がなっている事になります。

その音は窓の鍵をどうにかしているようにしか思えず、逃げるにも恐怖で体が思うように動きません。

布団の中でドキドキしていると、いつの間にか音が静かになりました。

どうしたんだろ?と、なるべく動きを抑えて少しだけ布団をめくって窓を確認しました。

月明かりでカーテンが照らされて居ますが、外に人の影はありません。

きっと風かなんかだったんだろうな?と前向きに考え、安心して体を伸ばしました。頭を枕に当て、寝直そうと瞼を閉じると。

カツッ

スー

音と共に風が部屋に入り込みました。

何故か必死に寝たふりを決め込もうと、瞼をぎゅっと閉じ恐怖と戦いました。

「何もしないで帰ってくださいお願いします」

念仏のように何度も繰り返し心の中で叫びました。が、風と共に人がゆっくりと音をたてないようにして入ってくるのがわかります。

もう駄目だ、私は殺されるかもしれない。恐怖が大きくなり体も動かず声も出ず何も出来ません。

人と思われるものは急に動きを速くし、ばっ!と横になっている私を踏まないようにベッドに乗ってきました、驚いて目を開けるとナイフを片手にした人が私を見下ろしていました。影で黒く、よく見えませんが人なのは確かです。

声も出せずただ目を丸くし震えていると、その人は何も言わず勢いよくナイフを私の胸元に突き立てました。

痛い!そう思ったと同時に体を起こすと、明るい自分の部屋でした。電気も消さず、テレビもつけっぱなし。あぁ、あのまますぐ寝たんだ、凄く疲れていたんだなと思い。額に滲む汗を拭い、

「夢、か。よかったー!」と声を出して、起こした体をまた倒し、天井に目を向けると

白髪のミイラみたいなお婆さんが天井に張り付いており、はっきりと若い女性の声で、

「私も怖いでしょ?」

と言うと同時に私の方に降ってきたと思ったら目前で消えました。怖かったので瞬きをするのを忘れて居たため、目も歯も無いあの顔は忘れられません。

私もって事は、さっきの夢もあのお婆さんの仕業?

あの日は部屋に居るのが怖くなり、直ぐに着替えて近くに住む友人の家に駆け込みました。もちろん電話を何度もし夜更けに無理矢理起こしたことは謝りました。笑

友人にこの話をした所、

「私もって言ったんだよね?だってあんたのすっぴんも怖いもんね!」

なんて言って和ませてくれましたが、またあのお婆さんが驚かしに出てくる事を考えると怖くなり、すぐに引っ越しをしました。あれ以来1階に住むのは避けています。窓も怖い為ベッドも窓から離しています。

私は霊?で済んだので良かったのですが、実際に強盗が入ってたらなんて思うと、怖いです。

1階にお住まいの方はおきをつけ下さい。

私は幽霊を見たことが無かったため、全部夢だったのかな?とも思ったりしますが、でも、あれが全部夢じゃなく本当に幽霊だったとしたら、霊は人の夢も思うようにコントロール可能って事なのでしょうかね?だとしたら霊って凄いですよね。

文章が苦手で長文になってしまった為、読後お疲れになったと思います。

こんな素人の文章を最後まで読んでいただきましてありがとうございました。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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