中編4
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ひったて様 3

何度も何度も申し訳ありません。

できればこれで完結にしたいと思っております。

お暇があればお付き合い宜しくお願いします。

それでは始めさせて頂きます。

I宅を後にした私達は取り敢えず残り少ない時間を有効に使うべく、例のファミレスにて作戦会議を行う事にしました。

ファミレスに着き、少し小腹が空いていた私達は3人でピザ一枚とパスタを注文し、作戦会議に興じる事にしました。

ピザの到着と同時にIが口をひらきます。

I『どうする〜?まさかここで朝まで喋るとかじゃないやんなぁ?』

S『絶対嫌や!』

Sが心配そうに問いかけるIを一括します。続け様にSが、

S『たかしはどうしたい?行きたい所とかある?』

今思ってみればこの後に言った私の一言が全ての始まりであり、平穏な私達の生活の終わりだった様な気がします。

私『その部落の奥ってどうなってるん?さっきSが言うてたやん!部落から一部の人が出て行ってまた部落作ったって!やっぱり普通とちがうんかなぁって思って………。』

IとSがお互いの顔を見合わせる。とIが、

I『ん〜正直言うとウチ達もあんまり知らんねん…。行った事無いし、じいちゃんに聞いたら怒るし。でも確かに気になるなぁ…。S!!行ってみる??』

そう言われたSは少し気乗りのしない感じで、

S『2人が行きたいんやったらいいよ、でもウチもあんまり道とか詳しくないで。』

Sがそう言い終わるか終わらないぐらいの所でIが、

I『よっしゃ〜!決まりやなね♪そうと決まれば暗くならん内に出発やで〜!』

そう言うと残っていたパスタをペロッと食べて立ち上がり、レジの方に走っていきます。

それを私とSが待ってよ〜と言う形で追いかけて行きます。

3人で自転車にまたがり時間を確認すると、3時10分前を指していました。

これならグルッと一周できるね等と話しながら、私達3人は別れた部落へとハンドルを向けました。

IとSが住む地区を抜け、10分程進んだ頃でしょうか。

S『この辺やと思うねんけど。』

Sが不意に口を開きました。

グルッと周りを見渡して見ると、見た感じは特に変わりありません。

私『ほんとに?あんまり違いが分かれへんけど。』

Iも同感らしく私の目をみてウンと頷きました。

その時でした、突然後ろから、

『A地区の子達やねぇ。』

3人が一斉に振り返ります。

そこには背の低い老婆が立っていました。老婆が続け様に言います。

老婆『お祭りに来たんか?』

正直な所3人が3人とも状況が理解できていませんでした、4人の間に妙な沈黙ができました。

1分程経った頃でしょうか、Sが沈黙に耐え兼ねて口を開きます。

S『お祭りですか?それってウチ達も出ていいんですか?』と老婆に問いかけます。

老婆は勿論とばかりにニコッと笑い、首を二回縦にコクコクと振りました。

I『せっかくやから参加せえへん??面白そうやし♪』

Iがその大きくクリクリした目を輝かせながら、私とSに視線を往復させます。

私は老婆のニコニコした顔を不気味に思いつつ、別にいいけどと軽く言いました。

老婆はそれなら祭りは夕方からだから、それまでワシの家で休むといいと言って手招きしながら家の中へ入っていきました。

私達3人は少し遠慮しつつも、まだ時間も一時間と少しあると言う事で、少しだけお世話になる事にしました。

老婆の家は物で溢れ反っており、足の踏み場が無いとまでは行かなくても、ここに住みたいとは思えないなと思うような印象がありました。

老婆はいそいそと私達を奥の居間とも仏間とも取れる部屋に私達を案内すると、お茶と茶菓子でもてなしてくれました。

がしかしやはり初めて会う他人の家です、私は落ち着かずキョロキョロと部屋を見渡していました。

そしてある場所で視線がピタッと止まります、私達が座っていた場所の丁度右斜め前。

仏壇があるのですが、どうも様子がおかしいのです。が何がおかしいのかにはすぐに気付きました。

仏壇の向きが反対なのです、本来ならば向かい合った場所に扉があるはずなのですが、そうじゃない。

壁に向かい合って扉がある。開けられない場所に扉があるのです。扉を開けるなと言わんばかりに。

少し不気味に思いつつも、そういう風習なのかな?程度にしかその時は考えませんでした。

私がそんな事を考えている間に、IとSは老婆と楽しそうに話しをしていました。

大分打ち解けてきたのでしょう、Iが自分の事を話し始めたのです。

自分の家が楊馬さんの一族である事、自分達2人が次の楊馬さんである事。明後日から修行(タスク?)に入る事を。

その時でした、それまでヘラヘラと笑いながら話しを聞いていた老婆の顔が真顔になりました。

しかしまたすぐにヘラヘラとした表情にもどり、それは大変だねぇ、頑張るんだよとIに語りかけました。

IとSは老婆の表情に気付いていない様子で、ありがとう等と言っていました。

そうこうする内に時間もいい感じで過ぎていき、お祭りの時間がせまってきました。

老婆はそろそろ出ようかと言うと、またいそいそと外に私達を誘導します。

そして一部の不安を残したまま、私達は祭りに参加します。

本当に、本当に申し訳ありません。

もう一度区切らせて頂きます。

本当にすいません。

怖い話投稿:ホラーテラー 普通のたかしさん  

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