短編2
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虫の知らせ

これは僕が体験した、と言うより家族皆が体験した話です。怖くはないうえに長いですが見てもらえると嬉しく思います

中学2年の時の話です

朝の6時頃でしょうか、家の電話が鳴ったんです。僕はその電話の音にいらついて目が覚めたのを覚えています

もちろん僕は出るつもりなんてありません。まぁ誰か出るだろうと思ってそのまま横になっていました

『…もしもし』

母が出たようで、明らかに母も不機嫌でした。僕は誰なんだろうと思い、耳を傾けていると、、

母『お義父さん!…こんな時間にどうしたんですか!?』

母のビックリした大きな声に兄も父も起きたみたいで、皆電話のあるリビングに集まってきました

そして母は少し話した後、おじいちゃんに僕に変われと言われたらしく、母が受話器を渡してきました

僕『もしもし、おじいちゃん?』

おじい『おぉ、○○!元気か?』

僕『うん!元気やで!』

…など、他愛のない話をし、そして兄に代わり、兄も父に代わり、全員一通りしゃべったあとまた母に戻しました

母『…ええ、ええ。…はい、、大丈夫です。…えっ!?今からですか!?』

母の今からですか?の荒げた声に大体予想はついていました。恐らく来いとの事でしょう

母が言うには、ちょっと体の調子が悪くて検査入院してるから顔を見せに来いとのことでした。話はすぐにまとまり、昼には着くように家を出ました

病院に着き、受付で聞いた病室まで行き

ドアを開けました 

…そこには延命装置を付けられたおじいちゃんが横になっていました

危篤状態だったんです

目の前の事が理解できませんでした

付き添いに来ているおばあちゃんに話をきいたところ、朝の4時頃から危篤状態だったそうです

おばあちゃんは

『今朝方微笑んでたように見えたのは見間違いじゃなかったんやね。たぶんお前達に会いたくて、声が聞きたくて知らせたんだろう…』って

その後すぐにおじいちゃんは亡くなりましたが、最後を見とれて良かったと思っています

そう言えば、病室に入ったときおばあちゃんが

『うわ!なんでお前らおるんじゃ!』

って言ってました(笑)

そらいきなり来たらビックリするわな(笑)

長くてすみませんでした

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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お祖父ちゃんの精神力に脱帽ですね

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