短編2
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安堵

初めて投稿致します。

11年くらい前、まだ娘がハイハイしたてのそれはそれは可愛かった頃の話です。

私は上のお兄ちゃんを保育園に送り、布団の上でゴロゴロと怠惰な時間を過ごしていました。

旦那さんも仕事に出かけ、娘も私の後ろでかわいコちゃんの顔で寝ています。

私は布団に転がりながらテレビをつけて

ぼー

としてたのです。

チャンネルは朝のワイドショー。

そうこうしてる間に私の後ろで何か動く音がしました。

距離的にちょうど娘の寝てるとこ。

「あー、起きたんやなぁ」

と思ってると

シャッ… シャッ… シャッ…

と、きぬ擦れの音がします。

「かわいいなぁ~。ハイハイしてきよんやなぁ」

私は振り向きもせずテレビを見ていました。

シャッ… シャッ…

「後1ハイであたしんとこにつくなぁ」

…って思った瞬間!

「うおおおおーーーっっ!!!」

ってドスのきいた男の人が耳元で唸ったんです(泣)

でもその瞬間、ほんと0.0何秒の間にあたしがとった行動は…

「こらーーーっっ!!

だれやぁぁーー!!!」

…と、怒鳴り、腕を振り回して振り向く事でした。

泥棒だと思ったんです……。

赤ちゃん、守らなアカン!!!

って。

振り向いた時、同じ場所ですやすやと寝てる娘を見て、

「幽霊でよかったよ~っ」

と心から安堵いたしました。

泥棒のほうがよっぽど怖いです。

今思い出しても、ほんま良かった!

って思う出来事でした。

おしまい。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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