中編4
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過去のお話

それは、遠い昔の悲しいお話。

アるところに、とてもとても貧乏で、とてもとても小さな村がありました。

村の人達は、畑を耕したり、猟をしたりして頑張っていましたが、村は貧乏のままでした。

蓄えていた食料はとうに底をつき、その日の食べ物を確保するだけで精一杯の状態でした。

しかし、村の人達は穏やかで、真面目で、心の優しい者ばかりでした。

皆は、助け合って生きていました。

そんナある日、ある夫婦の間に子供が生まれました。

まんまるい目をしタ、可愛らしい男の子でした。

村の人達は夫婦を祝福しました。

そノ男の子は、神様の加護を受けた、不思議な男の子でした。

男の子の涙は、真珠になりました。

それは目が飛び出る程の、高額なお金で売れました。

男の子の血は、どんなに深い傷でもたちまち治りました。

傷口に男の子の血を一滴垂らすだけで、傷口は塞がりました。

男の子の肉は、どんなに重たい病でも元気になりました。

男の子の肉を食べると、布団でウんうん唸っていた人はすぐに飛び起きて、走り回るのでした。

それは、神様からのプレゼントでした。

貧乏で生活が苦シくても、助け合う事を忘れずに、綺麗な心で生きてきた村の人達への、プレゼントでした。

村はたちまち大金持ちになりました。

男の子の涙を売るだけで、お金は手に入ります。

村の人達は、ロくに働かなくなりました。

村の人達は、豹変しました。

あんなに優しかったのニ、お金に執着し、とても怖くて暴力的な人に変わってしまいました。

男の子は、たくさん泣かされました。

肉を裂かれ、血を抜き取られ、泣かされました。

痛くてたまりませんでした。

男の子は首輪につながれ、外に放置されていました。

雨の日も、風の日も、雪の日も、外にいました。

村にオ金が無くなってくると、泣かされました。

お金がいっぱいある時でも、泣かされました。

それが村の人達を喜ばせているト分かっていても、涙は止まりませんでした。

村の人達は、大人もコ供も皆、男の子をお金になる道具としか見ていませんでした。

殴られ、肉をむしられ、血はいっぱい流れましたが、男ノ子が死ぬ事はありませんでした。

男のコは食べ物も十分に与えてもらえず、痩せこけていきました。

そうして6年の月日ガ流れました。

男の子は普通の6歳よりも、ひどく小さくて、ボロボロで、所々髪が抜け落ちていました。

それでも男の子は、イつか報われる日が来ると信じていました。

あル春の日、その村に旅人が訪れました。

心ノ優しい旅人は、外に投げ出されるように放置されている男の子を見て、大変怒りました。

旅人は、男の子の能力を知らないのです。村で秘密にされていたのでした。

その旅人は、国の偉い人に現状をありのまま伝えました。

偉い人はすぐに動きました。

今でいう警察のような人達ガ男の子を助け出し、その日の夜中、その村に爆弾を落としました。

村は、瓦礫と砂に変ワりました。

生きている者は一人もいませんでした。

男の子に笑顔が戻りました。

これで、幸せになれると思いました。

でもなれませんでした。

男の子は国で世話される事になりましたが、男の子の能力を知ると、たちまち村の人達と同じ事をされました。

男の子は冷たい、石で造られた牢屋のような所にいれられました。

そして、9歳になりました。

男の子は狂いました。

男の子は叫びました。

息が続く限り、絶叫しました。

息が切れてもすぐに叫びました。

声がカすれ、喉が裂けて血が出ても、大きな声で叫びました。

目を見開き、涎を流し、白目を剥いても叫びました。

切り取られた肉から血が流れても、叫びました。

それは、三日三晩続きました。

あまリにもうるさく叫び続け、皆は嫌になりました。

男の子は殺される事になりました。

国としては残念だったのですが、狂った男の子は邪魔なだけでした。

男の子は、肉をはがれました。

血はすっかり抜き取られました。

真珠の涙はもったいなかったのですが、男の子は泣かなくなってしマったので、諦めました。

男の子は恨みました。

故郷の村の人達を恨みました。

旅人を恨みました。

国を恨みました。

自分に関わった人達全てを恨みました。

男の子の叫びは、男の子が絶命スるまで続きました。

男の子は、人の温もりを知らずに死にました。

体は死にましたが、魂は残りました。

天国には行けません。

男の子の心は、とても汚れてしまっていました。

地獄にも行けません。

男の子の心は、閻魔様にも手におえません。

男の子は呪いをカけました。

自分に関わった者全てを呪いました。

男の子に関わった人は、いろいろな方法でこの世から去りました。

男の子はソうして、一人一人確実に呪っていきました。

誰も、男の子の呪いとは知りません。

月日は流れましたが、男の子の怒りは静まりません。

男の子に関わった人の子孫にも、呪いは降りかかりました。

ある者は行方不明に、ある者は事故に、ある者は病気に。

誰も知らないうちに、誰も気付かないウちに。

男の子の呪いは確実に、降りかかりました。

男の子は今も、さまよっています。

あっちの世界から、こっちの世界を見ているのです。

自分には関係ないと、思いますか?

これは、昔々の、私達のご先祖様のお話。

男の子に関わったご先祖様は、千人前後、いらっシゃいます。

その人達の血を引いていナい、と言い切れますか?

次に男の子に狙われる子孫ハ、あなたかもしれませんよ。

………ほら、感じませんか?

背後からノ、冷たい視線を。

でも、振り返ってはいけません。

きっと、そコには……………、

………………………………………………

怖い話投稿:ホラーテラー ジェイさん  

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あなたのうしろにおとこのこがいるのがわかりますかそうしなはのこ.....カタカナ読んでみたけど、途中から分からなくなったぁ(´・ε・`)