続きです。
『やめてぇー!』
その娘が叫ぶと何かが抜けたように田村さんは跪き、ぐったりしてました。
彼氏に抱えられ車に乗り、一目散に逃げました。
走る車の中は無言で、みんな震えていた。
運転手の子がコンビニ寄るねと言い、広い駐車場に車を止めました。
車から降りてみんな駆け込むように中に入り、明るい場所での安堵感に浸っていました。
田村さんはうなだれており、車からは降りなかったので彼氏が、『お茶でも買ってくるな。』と一言残し、車から降りた。
買い物とトイレを済まし、車に戻る途中でその娘が、
『あぁ!?…。車…病院の窓にいた…子供が…覗いてる!田村さん…見つめられてるよ…。』
再び、凍り付いた瞬間でした。
『どうすりゃいいんだよ!車にも乗れねぇじゃん!』
『そんな事言ったってどうすりゃいいかなんて、判んないよ!だから止めようって言ったじゃん!』
これまた再び恋人同士の喧嘩になり、運転手の子が
『此処で言いあいしても始まんないだろ?
俺達には見えてない。
でも君には見える。ちょっと様子を見ようよ。俺が反対のドアから田村を外に連れ出すから、その見える幽霊の動きを見ててよ!』
運転手の子は幽霊が居ないと言う反対のドアから田村さんを外に連れ出した。
私がその娘に居るの?と聞くと、まだ覗いているとうなずいていた。
いきなり、『消えた!』その娘が言った……、
瞬間でした。
『ちょっと、来てくれ!』
運転手の子がドアを開け、田村さんを抱えたまま動けなくなっていました。
みんなで向かうとそこに…
車の下から田村さんの足を掴む、無数の手が見えました。
これは私を始め、みんな見えたらしく、叫びながらその場から立ち去っちゃいました!
抱えていた運転手の子も一緒です。
コンビニの中から従業員さんが出て来て、
『どうしました?何かありましたか?』
大声で叫んでしまったので怒られると思い、謝ると異変に気付いたのか従業員さんは、『何かありましたね?間違えたらご免なさい。あの病院に行きませんでしたか?』
話を聞くと前にもあの病院に行った若者がコンビニに寄って、霊に憑かれた話し始め、『それは子供とおじいさんの霊ではないですか?』、と言い子供だけと言うと安心した顔をして『明日にでも鎌倉にある〇〇神社に行って住職さんにお祓いしてもらってください。それで大丈夫だと聞いておらます。
しかし、おじいさんは居なかったんですか。
今までのパターンと違います。でも不幸中の幸いです。居ないに越したことはありません!』
その人はコンビニの店主さんで地元の方でした。
昔からこう言った事が多いらしくいろいろ教えてくれました。
店主さんからお家にお供えしてある水・酒・塩をいただき、車と田村さんにかけたらいいと言われ早速やりました。
田村さんも気が付いてくれました。しかし何も覚えていない様子でした。
神社の地図を書いてもらい明日にでも行こうと計画をたて、みんな解散しました。
しかし……、
これでは終わりませんでした。
続きます。
休憩中に投稿している為、ご迷惑おかけします!
怖い話投稿:ホラーテラー 濱っ子とうちゃんさん
作者怖話