短編1
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夜行性

不眠症なのか夜になっても眠気が来なかった。

仕方ないので疲れて眠りにつく為に近場を散歩していました。

仕方無いと言いつつ昼間とは違う夜のあの独特な感じが好きでした。

音楽を聞きながら静寂な夜道を歩いていると、まるでこの世に自分しか居ないんじゃないのか?なんて事も頭に浮かびます。

ある晩いつものように散歩をしていると突然音楽が途切れました。

あれ?充電はしてきたはずなのにな?

そこは比較的大きめな公園の前でした。

「……へ………こ…」

何やら公園の中から声がしてきました。

こんな夜中に…と人の事を言えない事を考えながら恐る恐る公園に入りました。

遊具がある広場の真ん中あたりで人が数人立っていました。

不良が集会でもしてるのか?と思いましたが違うみたいです。

ある程度近づいた所で冷や汗が出ました。

その数人全員が俺の方を見ているのです。

そして先程よく聞き取れなかった言葉を全員が一斉に言いました。

「こっちへこい」

最後まで聴きおわらない内に俺は走っていました。

後ろから断末魔のような叫び声が聞こえるが振り返らずに死に物狂いで走りました。

無事に家に帰り着きましたが、夜の散歩を辞めるきっかけになった出来事でした。

怖い話投稿:ホラーテラー G.Wの申し子さん  

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