みっつの選択 【ふたつ目】

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みっつの選択 【ふたつ目】

僕は朝起きて気づくと、

なにもない白い部屋にいた。

どうしてそこにいるのか、

どうやってそこまで来たのかは

全く覚えていない。

ただ、目を覚ましてみたら僕はそこにいた。

しばらく呆然としながら

状況を把握できないままでいたんだけど、

急に天井のあたりから声が響いた。

古いスピーカーだったんだろうね、

ノイズがかった変な声だった。

声はこう言った。

『これから進む道は

 人生の道であり

 人間の業を歩む道。

 

 選択と苦悶と

 決断のみ与える。

 

 歩く道は多くしてひとつ、

 決して矛盾を歩むことなく』

って。

で、そこで初めて気付いたんだけど

僕の背中の側にはドアがあったんだ。

横にべったりした文字で

『進め』って書いてあった。

『3つ与えます。

 ひとつ。

   右手のテレビを壊すこと。

 ふたつ。

   左手の人を殺すこと。

 みっつ。

   あなたが死ぬこと。

 ひとつめを選べば、

     出口に近づきます。

 あなたと左手の人は開放され

その代わりに彼らは死にます。

 ふたつめを選べば、

     出口に近づきます。

 その代わり

  左手の人の道は終わりです。

 

 みっつめを選べば、

    左手の人は開放され、

    おめでとう、

 あなたの道は終わりです』

めちゃくちゃだよ。

どれを選んでもあまりに救いがないじゃないか。

馬鹿らしい話だよ。

でもその状況を

馬鹿らしいなんて思うことはできなかった。

それどころか僕は恐怖でガタガタと震えた。

それくらいあそこの雰囲気は異様で、

有無を言わせないものがあった。

続く

怖い話投稿:ホラーテラー をわりさん  

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