短編2
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相殺2

そして撮影中に自殺や事故が起こったり、不明な映像や声といったものが入ってしまいます。

そういうシーンはカットされますが、悪魔は作品に入ったまま。

特に悪魔が最も敵対する神に敬虔な者が鑑賞すると憑かれやすく、一度憑かれると払うのは無理に等しいほど困難で、払えれば奇跡と言われるそうです。

実際に悪魔に憑かれて何年、何十年も苦しんで通ってる信者が多くいると話してくれました。

日本は悪魔と敵対する信仰ではないため、日本人には理解し難いものかもしれませんと。

話も一段落し、お礼を言って帰宅。

数ヶ月後、Aが帰国。

それから数年過ぎて大学卒業を間近に控えた頃に、Aから手紙が届きました。翻訳すると

『親愛なる〇〇へ

久しぶりだね、元気にしているかい?

私が日本で世話なったお礼がしたい。

私の家族にも是非〇〇を紹介したいのでアメリカに遊びに来て欲しい…』といった内容が書かれ航空券が同封されていました。

私は夏休みを利用してアメリカへ。

空港に着くとAが待っていたので、車で予約しておいたホテルに行き、チェックインを済ませると荷物を部屋に置いてAの実家へ向かった。その日はアメリカの祝日で、Aの家族が家で待っていてくれました。

自己紹介をして食事をご馳走になり和気藹々としていると、Aの友人達が4人遊びに来た。

友人達を私に紹介してくれました。

A一家は、これから教会の行事に参列しに行くので、Aの信仰と関わりのない友人達に私のガイド役を頼んでくれていました。

Aから私の事を詳しく聞いていたようで、彼らは日本の文化やオカルトに興味があったので、すぐに仲良くなりました。彼らの車に乗って、ポルターガイストで有名なスポットに出かけます。

着いたのは日本の心霊番組でも紹介された、とある旧屋敷である。

彼らの1人が、この屋敷の持ち主と知り合いで特別に見学の許可が下りていました。

しかし何が起こっても一切の責任は負わないという条件で。真っ先に向かったのは調理場で、彼らは持参した食器類を食器棚やテーブルに置きました。

それから二階へ上がり屋敷内を歩いていると

…パキッ…バキッ…とラップ現象が生じ始めました。私は屋敷の老朽化によるものだと思っていると…パチッ…バチバチッ…と屋敷内の電球が点滅し始めます。Aの友人達はそわそわしだしました。私は電球の寿命だと考えていると

…パンッ…パンパンパンッ!!…と数個の電球が連続で破裂して割れます。

怖い話投稿:ホラーテラー Jannuleさん  

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