11月1日から11月30日の間で、最も人気のあった怖い話を決める怖話アワードの受賞者が決定いたしました!
2016年11月 怖話アワード受賞は「俺たちの罪と罰」
「俺たちの罪と罰」を投稿した mamiさん、怖話アワード受賞おめでとうございます!
エレベーターは音も振動もなく、静かに最上階で扉を開いた。
《7F 心療内科 隔離病棟》
俺は重い足取りで、歩き出す。
昨夜の雨が嘘のように、眩しい日差しが病院の庭の芝生を照らしていた。
一番手前の病室の前に立ち、俺は深いため息を漏らす。
《705 新藤 直人》
大学1年の時に知り合い、すぐに気が合った友人だ。
総合受付で借りたカードキーを、カードリーダーに当てると、“ピッッ”と機械音が鳴り施錠が外れる音がした。
個室には広すぎる部屋の真ん中に、直人はいる。
薬が効いているのだろう…ぐっすりと眠っているようだ。
手首には昨夜、拘束されたのであろう跡が残っている。
(…と言うことは、あいつもか…)
楽しいはずの友人5人でのドライブが、一転して恐怖へと変わり、そのことによって苦しむ主人公の「俺」と親友。なぜ2人だけ何もなかったのか。。。その理由を突き詰めるために、調べていって分かったこと。友人3人が入院している総合病院を経営する一家の曾祖父がかつて行った悪行が、今を生きる世代にまでも影響をしているということ。因果関係は不明であるにしても、今なお苦しむ一家。知らずに巻き込まれてしまった自分たち。そしてまさかそんな理由で3人だけが心療内科行きになってしまったなんて。。。その結果親友までも。。。
長編作品ですが、一瞬にして引き込まれます。実際に起こってもおかしくないストーリー展開だからか、いろいろな感情と感覚がこみ上げてきました。考えさせられる『罪』と『罰』がいたるところに感じられる、すごい作品です。ぜひお読みください!
mamiさんには、怖話にご登録されたメールアドレス宛に、Amazonギフト券5000円分をお送りいたします。
「俺たちの罪と罰」はmamiさんの6作品目の怖い話です。ぜひ、mamiさんの他の作品も読んでみてみてください。
2016年11月 怖話アワード順位発表
第四十七回目の怖話アワードの順位結果はこのようになりました。
今回もたくさんのご投稿ありがとうございました!
2位
「ダルマサンガコロシタ。【姉さんシリーズ】」まめのすけ。さん
5位
「異形、掴み難き事 - 峰岸善衛の備忘録」珍味さん
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