毎月お題の短編練習枠(🌱初心者歓迎)

皆さんこんにちは。
一向に文章が上達しないふたばです。(´・ω・`)
己の練習に他人を巻き込んでやろうと、掲示板を建ててみました。
以下、ここでのルールを説明します。( ᴗ ̫ ᴗ )

🌱ここは、短編の練習をする為の掲示板です。

🌱毎月単語を3つ、お題として出しますので、短編の「三題怪談」を募集します。

🌱「三題怪談」とは、1つのお話に決められた3つのお題のワードを入れなければならないという“縛り”で御座います。

🌱お話の長さの目安は、原稿用紙2枚分(800字)程度。
(あくまでも目安です、越えてしまってもヨシとします)
文字数カウント↓
https://phonypianist.sakura.ne.jp/convenienttool/strcount.html

🌱お題は毎月一日に更新されます。

🌱提出期限は毎月28日までとします。

🌱お話はいくつ投稿しても構いません。

🌱初心者大歓迎。実際私もほぼ読み専なので、文章が下手っぴです。軽い気持ちでご参加下さいませ。

🌱ここで投稿されたお話は、“ご自身で書かれたお話ならば”怖話の通常投稿にあげても構いません。
寧ろ、多くの方に見ていただけるよう、ここで試し書き、本投稿で完成品といったように使って下さいませ。
何なら他サイトでも投稿されている方は、そちらへあげるのも問題御座いません。
(※他の方の掲示板でも同じとは限らないので、その都度そこの掲示板主へご確認下さい)

🌱題名も付けて頂けると助かります(題名は文字数には含みません)。

🌱感想だけのご参加も大歓迎です。

🌱明らかな荒らしコメントは即刻削除致します。慈悲はありません。

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【5月お題】

「人混み」「電話」「花瓶」

投稿期間 5/1 0:00〜5/28 23:59

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ですがまぁ…建ててみたは良いものの、私が独りで短編を書き続ける寂しい場所になりそうな気がします……

そこで!ちょっとした特典代わりと言っては何ですが、ここで投稿されたお話は、私ふたばが朗読させて頂きます。ᕦ(ò_óˇ)ᕤ
具体的に言うと、YouTubeにてその月に投稿されたお題の回答を、纏めとして朗読してアップします。
素人の朗読ですのでレベルは低いですが、創作意欲の糧になれれば幸いです。( ᴗ ̫ ᴗ )

※朗読されるのが嫌だという方は、お手数ですが文末に「※否朗読希望」とお書き下さいませ。

📚過去のお題アーカイブ
【9月お題】「彼岸」「ぶどう」「ネジ」
https://youtu.be/DlNJ68yKIfA
【10月お題】「十五夜(月のみでも可)」「図書館」「菊」
(※お題提供:あんみつ姫さん)
https://youtu.be/iA4spsQlSMA
【11月お題】「りんご」「子ども」「落ちる」
https://youtu.be/UMVBBrycZqU
【12月お題】「肖像画」「塩」「M」
(※お題提供:むぅさん)
https://youtu.be/MJmFrqUqvj0
【1月お題】 「ウシ」「晴れ」「厄」
https://youtu.be/N0tX10EOJoE
【2月お題】 「僧」「遊泳」「踊り」
Extraお題「怪僧」「宇宙遊泳」「阿波踊り」
(※お題提供:嗣人さん)
https://youtu.be/9j2vK_kKzhE
【3月お題】 「風」「証」「波」
https://youtu.be/zZoV2ce7poU
【4月お題】「サクラ」「窓辺」「人形」
https://youtu.be/kZzfmq8cNvM
【5月お題】「母」「鬱」「川」
https://youtu.be/RNqUE92-K2k
【6月お題】「クラゲ」「雨」「失踪」
https://youtu.be/BM0ataca42E
【7月お題】 「天の川」「亀裂」「写真」
https://youtu.be/RcXTXfzfKUk
【8月お題】「手を振る」「扉の向こう」「呼ばれる」
(※お題提供:ラグトさん)
https://youtu.be/omL3byV-eF0
【9月お題】「アリス」「スープ」「ハサミ」
https://youtu.be/w20FnRK-bQQ
【10月お題】「バラ」「時計」「たばこ」https://youtu.be/g_zxwy1H73I
【11月お題】「無人探査機 」「提灯鮟鱇 」「地引網 」
(※お題提供:ロビンⓂ︎さん)
【12月お題】
「プレゼント 」「空席」「信号 」
【1月お題】
「トラ」「階段」「玉」
【2月お題】
「ネコ 」「チョコレート」「箱」
【3月お題】
「ウメ 」「日記」「歌声」
【4月お題】
「駅 」「看板」「ポスト」
【5月お題】
「灯り」「公園」「針」
【6月お題】
「カッパ」「アジサイ」「自転車」
【7月お題】
「浜辺」「貝」「欄干」
【8月お題】
「ニセモノ」「蝋燭」「指」
【9月お題】
「帰り道」「ビン」「コスモス」
【10月お題】
「先生」「空腹」「筆」
【11月お題】
「橋」「ゾンビ」「忘れ物」
【12月お題】
「足音」「雪」「吐息」
【1月お題】
「ウサギ」「獣道」「目」
【2月お題】
「鬼」「酒」「身代わり」
【3月お題】
「都市伝説」「ピアノ」「ボタン」
【4月お題】
「絵本」「珈琲」「霞」
【5月お題】
「シミ」「地下」「蝿」
【6月お題】
「ダム」「悲鳴」「カエル」
【7月お題】
「夏草」「鏡」「プラネタリウム」
【8月お題】
「漂流」「雲」「ラムネ」
【9月お題】
「神隠し」「お米」「カバン」
【10月お題】
「皮」「警告」「お札」
【11月お題】
「1週間」「影」「オレンジ」
【12月お題】
「ケーキ」「透明」「チャイム」
【1月お題】
「 」「 」「 」
【2月お題】
「穴」「遅刻」「節」
【3月お題】
「足跡」「惑星」「メッセージ」
【4月お題】
「卵」「楽園」「嘘」

※追記:ここのお話を本投稿へもアップされる方へのお願い
🌱先に述べた通り、ここに書いたお話は一般の怖い話にも投稿して頂いて構いません(そもそも著作権は作者のものですから)
🌱一般投稿分は掲示板のレギュレーションから外れますので、文字数を気にせず加筆修正しても何も問題御座いません。
🌱ですが、投稿の際には題名に“三題怪談”の文字を付けないで下さい(同じ企画系列の題名が並ぶとうんざりしてしまうユーザーが現れ、揉める為。実際、過去にそういう事がありました)
🌱また、お題の単語をお話の解説欄に載せると、その単語に気を取られて純粋な短編として楽しめないので、読者的には解説欄には“掲示板より”とだけ書いて頂けると助かります。
(コメントにお題の単語をネタバレ防止で公開するのはアリです)
(ここのページのURLは貼っても貼らなくてもいいです)
🌱代わりに、投稿作のタグ欄に、お題の単語タグ3種と“毎月お題の短編練習枠”タグが知らぬ間に付いております。十中八九私ふたばが犯人なので怖がらないで下さい。

企画というより常設となるこの場所は、細く長く続けていきたいので、何卒、ご理解下さいませm(_ _)m

@かがり いずみ 様
たいはく=太白 すなはち、金星なのですね。^^;
またまた、お勉強してしまいました。
宵の明星に思いを託したのですね。
なんとも切なく、でも、とても怖いお話です。
字数制限きついですが、トライする価値はありますよね。
ここから膨らむストーリーも多く、この企画イベントは、欠かせないものとなっています。

返信

@かがり いずみ様
怖面白かったです。
「たいはく」は五星のひとつ、金星だと解釈しましたが、合ってますか?

返信

@あんみつ姫
「たいはく」は「太白」と書いて金星のことです。ぎり惑星成分です。
まあ、宵の明星なので陽が沈むあたりに見えたかなと。
うん、字数制限が結構きついですね。

返信

@かがり いずみ 様
素晴らしい。782文字で、このクオリティ。
しかも、SF的なお題三題に対し、しっかり心霊的かつ不思議な怖い話になっていますし。
怖楽しませていただいただけでなく、着眼点と素材の用い方、短くまとめる技巧諸々勉強させていただきました。
彼女が語る「たいはく」は、惑星なのか、異世界なのでしょうか。
ある意味、未知の世界というのであれば、広義では、宇宙も異世界に違いありませんからね。
途中で途切れた足跡。その行先は・・・。
彼女の失踪と、悲しい不幸な境遇を知る 語り部である小学2年生の男子の切なさ。
私も、あちらの世界では、笑って過ごせますようにと祈り願います。

返信

私も参加させてください。

タイトル:彼女の思い出(782文字9
彼女が東京から引越してきたのは小学校2年生のときでした。こんな田舎になんで?と思ったのを良く覚えています。
彼女はあまりクラスのみんなと話しませんでしたが、ボクは彼女のことをよく目で追っていました。一目惚れしていたのです。

そして、何か月かして、ひょんなことから、彼女が海辺の崖の上に建っているホテルの廃墟に入りびたっていることを知りました。彼女はいつもその屋上で膝を抱えて水平線に沈む太陽を見ていました。
いつしかボクと彼女は、そこで色々な話をするようになりました。
彼女はずっと虐待を受けていること。
家に帰りたくないから、できるだけ外にいること。
ここから見える「たいはく」という星に願いをかけているのだということ。

ある日、下校の時間、彼女がボクにそっと言いました。
「たいはくがメッセージをくれたよ」
よほど嬉しかったのか、その目はまるで三日月のように細くなっていました。

家に帰った後もボクは、胸騒ぎに耐えきれず、ボクはあのホテルに駆け出していました。
ホテルに着くと、小さい影が丁度入り口に吸い込まれるところでした。慌てて追いかけるボク。
屋上の扉を開ける音。パシャンと水が跳ねる音。
その音を聞いてすぐに屋上に飛び込んだはずなのに、彼女はいませんでした。
ただ、残照に照らされた足跡が一筋、前日の雨でできた水たまりから伸びているだけでした。

そして、彼女は消えてしまいました。
ボクの証言を元に、例のホテルを中心に捜索されましたが、ついに見つからなかったのです。

半年後、だいぶ離れたところで、子どもの死体が発見されました。警察は、その遺体をホテルの屋上から海へと投身自殺を図った彼女であると断定しました。

でも、ボクは見たんです。あの日、彼女の足跡は、屋上の真ん中で消えていたのです。
だから、ボクは信じています。
きっと彼女は「たいはく」にいるんだと。そこで笑って暮らしているんだと。

返信

今月は完全にあんみつ姫様に一発目を持っていかれましたね。
だから何だと言う訳ではありませんが(笑)
お題を見た時に、もちろんSF的なイメージが思い浮かんだのですが、そこはへそ曲がりの天虚空蔵。
なんとか日常怪談に持ち込めないかと思案した末の作品です。
800字ちょうどで。[タイトル含まず]
【ある雪の日に】
夕方から降り始めた霙が、夜には本格的な雪になり、共働きの妻と待ち合わせて駅の改札を抜けると、直径一センチはあろうかという大粒のボタ雪に変わっていた。
「ずいぶん積もっちゃったわね。」
駅前の歩道を見て妻がため息を吐いた。
駅を出たところから、バス停、タクシー乗り場、そして商店街方面と、積もった雪の上に足跡が並び、その上にもまた雪が積もってゆく。
「あら?」
妻が何か気付いたように歩道を指差した。
「あの足跡だけ、変な方向を向いてない?」
見ると、目的に従い規則正しく並んでいる足跡の中に、奇妙な向きの足跡があった。
他の足跡の中で、あっちへ、こっちへとその足跡はその並びが一定していないのだ
「本当だ。まるで惑星みたいだな。」
「惑星?どういうこと?」
「ほら、夜空の星って、北極星を中心に規則正しく動くだろう?でも太陽系の惑星たちはその規則に従わずに勝手な動きをする。だから惑う星、で、惑星って漢字で書くんだ。」
「へえ、でもさ、惑星も勝手な動きをしているようで、実はちゃんと規則に則って動いているんでしょ。あの足跡も実は何かのルールに基づいて動いてるのかもよ。」
もともとミステリー好きがきっかけで知り合った俺達は、傘を差したまま、奇妙な足跡に秘められたメッセージを読み解くことに夢中になった。
「子供の足跡みたい。お父さんを迎えに来て探していたとか?」
「いや、迎えに来たのなら、こんなにうろうろしないだろう。あんな向こうの植え込みの傍まで行ってる。」
「昼間に何か落として探していたとか?」
「その可能性もあるかな、でも足跡以外に何かを探しているような跡はないよね。」
足跡を目で追っていると、何だか真新しい足跡が増えているような気がする。
そして俺と妻は同時に気づいた。
刻まれたばかりの子供の足跡がすぐ目の前にある事を。
そして…
いくら眺めていても、その足跡の上には、降りしきる雪が全く積もらない。
おかえり
小さな声が聞こえた。
***********
ちょっと惑星の織り込み方が強引だったかもしれませんが。
他に思いつきませんでした。
日常の中の非日常。
怖話のひとつのパターンですね。

返信

@あんみつ姫 さん今月の1発目有難う御座います( ᴗ ̫ ᴗ )

「私たちの地球」という言葉は、「私たちの住処で貴方にとっての地球のような存在」とも取れますし、「私たちのものになった地球」とも取れる訳ですが、帰る場所から遠く連れ出された絶望と帰る場所を失った絶望では、どっちがましなのでしょう……?どっちも嫌ですね🤢
個人的には、砂浜の足跡が本当に人間のものなのかが気になりますね。自分の足跡と同形か異形かで、先の2パターンが絞られそうですが、そこは明かされず自由解釈のままにして欲しい気もしてしまいます‎*・:≡( ࡇ:) 👣🐾

私も今月はお題に挑戦する予定ですが、プロット段階で字数オーバーしているので、掲示板にショートバージョンと本投稿にフルバージョンのパターンになりそうです。
しかし、それより前に投稿したいお話があるので、そっちを書いてからですね。時事ネタ()なので、出来るだけ早く書いてしまいたいです🌱٩( ˙༥˙ )و

返信

@w88llc 様
なにか?
日本語書けるんですね?コメントは、日本語の「文章」でお願いします。

返信

ふたば様

自作品執筆に手を焼いているうちに、三題お題締切が間に合わなくなるといけないので、とりあえず、こんな作品を書いてみました。
やはり、お題がSFっぽいせいか、お話自体も、SFホラー(と呼べるかどうか疑わしいですが、^^;)っぽくなりました。
ご笑覧いただけましたら幸に存じます。

今月は、あと1作。
SF的ではないジャパニーズホラーを書いてみたいんですが。
間に合わなかったらごめんなさい。
では、今月のお題三題より。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「祖先の残した足跡ーFootPrintー」

ある夏の日、海岸で遊んでいたら、
地平線の彼方に大きな銀色に輝く半円状のドームが見えた。
「UFOがいたよ。」
家族、友達、同級生、先生に伝えたのだけれど、
誰も信じてくれなかった。

翌日、また海岸へ行った。
「こっちへおいで。大切な僕の友達。たった一人だけの友達。」
そのメッセージに導かれるように、夢中で砂浜の上を歩き続けていた。

気がつくと、ジュラルミンのような銀色のドームの中にいた。
窓から見える無数の星。
流れては、消えてゆく流星。
やっぱりUFOだったんだ。

数時間後、ある惑星に降り立った。
UFOから、厚い透明なガラスで覆われたガシャポンの入れ物のような丸い小さな乗り物に連れて行かれた。

丸い小さな乗り物のガラス窓から見えたのは、真っ赤な砂丘と真っ赤に染まった海だった。
思わず絶句した。

グラグラと左右に振られながら、赤く染まった砂丘の上を走り抜けると、ゆっくりとドアが開いた。
おそるおそる足を踏み出してみる。
サクッ ジャリ 足の底に冷たい感触が走った。
真っ赤な砂浜を一歩一歩踏みしめるように歩く。

あっ
砂浜から、海の中へと続く「足跡」を見つけた時、
はるか頭上から、あの日と同じ声が聴こえてきた。
「ようこそ。これから、私達の惑星『地球』へと、あなたを誘いましょう。」

「なせ?」
「あなたは、私達の惑星の祖先です。あなたの残してくれた「足跡」のお陰で、私達は、生き延びることが出来ました。ありが、」

言葉を遮る。
「ホントのことを教えて。僕は、どこから来たの?」
「・・・」
「ここは、どこ?」
しばし、沈黙が流れた後、今度は、耳元で呟かれた。

「ここは、私達の惑星『地球』です。かつて、あなたの・・・・・・。」
「黙れ。」
僕は、咄嗟に耳を塞ぎ号泣した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

800文字以内に収まりました。
ちなみに、タイトルですが、Foot Print という有名な詩とは 一切関係ありません。
叱られそうな駄作・拙作です。

あの穴の女に食われそう。(2月のお題の女、続きを書きながら、怖くて泣きそうになっている私です。)

2024年03月11日 22時21分

2024年03月11日 22時46分

返信

今年は暖冬だと言いつつ、今日は九州でも雪が舞っていたそうですね。一向に落ち着いてくれない天気ですが、皆様体調管理は大丈夫でしょうか(ゝ’ᜊ’)💓
ふたばは2月前半にインフルに罹り、未だに喉が死んでおります😷
発症後半月以上喉の炎症が治まらないのですが、コレって内科と耳鼻咽喉科のどっちに行くべきなんでしょう•́ω•̀)?

それでは、今月のお題ですm(*_ _)m

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【3月お題】

「足跡」「惑星」「メッセージ」

投稿期間 3/1 0:00〜3/28 23:59

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惑星のよく見える月は毎年変わるものですが、3月は比較的惑星の観測に適するタイミングになりやすいイメージですね。今は火星や土星は見えませんが、木星はよく見えます🔭⭐️
また、地域によって違うかもしれませんが、ふたばの地元では学校の成績通知表の名前が「学習のあしあと」だったなと思い、年度末らしいかな?と混ぜてみました(੭ ᐕ)੭*⁾⁾
因みに、3つ目のお題が「通知」では無く「メッセージ」にしたのは、「惑星」と並べてSFチックを狙ったのと、“卒業生からのメッセージ”みたいな展開の使い方もあるかなと思ったからだったりします🏫🌸

視点の移動が映像描写を増やしそうなお題ですが、皆様奮ってご参加下さいませ( ᴗ ̫ ᴗ )🌱

返信

@芝阪雁茂 さん
で、出た!有芽元次( *˙0˙*)۶
お題の「遅刻」はある種の緊迫感を産むのではと思い採用したのですが、それとはまた違った霊怖な緊迫感を楽しませて頂きました🚙 =꒱‧*
娘さんの性別ミスリードは、名前だけでは割と弱かったかなと思います。父親にたいする荒っぽい口調はリアル思春期なら割とありますし、黒髪のショートという表現が初めから女性らしかったかもです(•ᴗ•; )
私もミスリードを描くのが苦手なので上手くアドバイスが出せず申し訳無いですが、「小さい頃からの習っていた空手では短髪ゴリラの異名を付けられていた」ぐらいしないと難しいものかも知れませんね。この辺上手い方、本当尊敬します… ‎*・:≡( ࡇ:)🦍

返信

@あんみつ姫 さん
一作目のお話は、「パワハラの改善案をAIに尋ねたらトンデモ回答が来た」みたいな考察も頭を過りましたが、シンプルに「AIの侵略」がテーマだと感じたので、先述の解釈に落ち着きました( ´ ꒳ ` )ノ
ですが、AIがもしこのまま進化したら、効率100点・倫理0点の回答を連発する様になるのでは無いかとは思いますね。政治権なんて握った日には、60歳以上は強制死刑とか言われそう…💦

2作目のお話、本投稿の方はまだ読めておりませんが、16分にパワーアップしていて、しかもシリーズという事で中々に読み応えがありそうです(((o(*゚▽゚*)o)))‪🌱‬
日本中に出没する新たなる怪異……、今回の『穴』というお題を踏まえると、風水で言う「龍脈」、西洋で言う「レイライン・レイゲート」のように、離れていても「孔(あな)」を出口に霊的エネルギーを介する仕組みなんかを想像してしまいます。上記2つは基本正のエネルギーですが、こちらは負のエネルギー版と言いますか…

私も2月のお題に挑戦するつもりだったのですが、「節を守る」というワードまでは出てきて、結局書ききれませんでしたヾ(⌒(_×ω×)_.。oஇ✏️

3月のお題の発表も概要欄だけでなくちゃんと致しますね‪🌱‬

返信

ふたば様
こんな時間に失礼します。
今月の三題お題ありがとうございました。
「足跡」「惑星」「メッセージ」
SF、スペースファンタジー的なイメージを抱かせるお題ですが、いかようにも発展させられそうなお題を頂戴し、心躍ります。
今月も最低でも2作は、投稿したいです。
本来のルールである800字以内を遵守するのは、なかなか困難ではありますが、初心に返り、字数とストーリーと格闘しながら、締切まで頑張りたいと思います。
よろしくお願い致します。
尚、先月のお題の2作めを加筆修正した作品を、本編にアップいたしました。
久しぶりの長編作品となりましたが、今後シリーズ化するための布石となるプロローグとして、面白く描けました。ふたば様には、感謝しかありません。
今月も本編にアップできるようなクオリティ高い作品を目指し頑張りますね。

返信

御無沙汰で御座います。以前の御題の私めの珍作に吸血鬼の解釈に感激しながら、二本打とうとしながらの、一本だけになってしまいました(汗)。
******************
『互いを結ぶのは』

 私の話の番で良いのかな。あら、良い様です。ではどうも、縫縄甚助(ぬいなわ・じんすけ)です。今の季節だと、そうだな………旅立ちの寸前ってのも有るけど、果たされた帰郷と言うか、我が子が帰宅する際に、私も変な事態に巻き込まれた話を致しましょうか。
*********************
 我が子が、それこそ新型ウイルスの蔓延で、暫(しばら)く帰れなかったのが続いて、妻もその子の帰るだろう時間帯は働きに出ていたから、私が車輛を出そうと言う話をしていて、妻の助言で砂や埃(ほこり)の他、私物にまみれた車内を掃除して虎武(とらたけ)駅に向かった。

 それこそ思春期の頃は、訳も無く私を汚いだ何だと毛嫌いしてくれたものだが、進学やそこに絡んで来るアルバイト、更には就職で私みたいなのは勿論の事、反りの合わぬ奴や、下手をすると今で言う、生理的に受け付けない向きとも仕事をせねばならんだろうから、いつ心が折れるか私としては不安だったが、そこは妻譲りの良い意味で気の強い子だった様で、妻が応対してくれる電話口では元気そうな印象で、胸を撫で下ろしたと記憶している。

 それにしても、長い。徒歩で30分弱なのだから、車輛なら15分程度で着く筈なのに………

 待避場所を見付けた私は、恐らく初めてだろう、我が子への電話連絡をしようと、エンジンを止めて番号に掛けて見る。

 トゥルルル………トゥルルル………と20回近く、嫌がられようが、こっちは心配してよこしたと言えば良いやと開き直る格好で、私は携帯電話を耳に当てている。

ボコっ………

 ブツっと言う音には近いが、どちらかと言えば、希望の音と表現すべきか、相手が電話口に出ただろう音が下の方の小さなスピーカーから漏れ出る。なのだが………

 ボコっ、ブツっ………ぁひゃ、ぉひょ、ぁっああああ………

「俺だ、私だ、父さんだ。急に済まない。何処に居る」

 向こうが酷いハウリングと言うか、上手く聞き取れない音なので、一応は名乗るのだが、どうにも向こうが分からない。切れた。

 コンコン!と私の座る運転席側ドアガラスが鳴って、こんな事態だから私も警戒しながら目をやる。

 黒い背広の老人が立っている。

「どうされました」
 少々、気の立っているのも有って、私は警戒しながら尋ねる。

「何ですかあんた」

「御急ぎですかな」

「ああ………子どもを迎えに行くんですがね。繋がらんのです。もう良いですか。又掛け直さねばならんのです」

「これはこれは、失礼を致しました。では失礼」

(乗せてって事だったりじゃ無かったのか………変な爺さんだ)

 気は立っていたが、何故か老人と話した事で、私の苛立ちが消え始めた気がする。冷静さの戻って来た私は、彼に悪い事をしたと、窓を開けて謝ろうとした………だが、老人は数秒の内に消えており、街灯やネオンの明かりは、道行く家族連れや家路を急いでいるだろうスーツ姿の中高年、手押し車を押す老婆ばかりを照らしている。

 「御免なさい」と念じた私は気を取り直して、再び携帯電話に手を伸ばした。
********************
 縫縄克美(ぬいなわ・かつみ)は虎武駅の次である、卯野津(うのつ)駅にて、同じ様にスマートフォンで幾度も連絡をしている。

「アイツ、メッセージアプリ持ってないしな………繋がらねェし、何やってんだ親父の奴。母さんならメッセージアプリで電話掛けりゃ一発なのに。ううっ、マフラー無いと寒っ」

黒髪のショートをガリガリと掻きながら、ギリギリと歯を軋(きし)ませており鋭い目付きで溜め息をつく。

 トゥルルル………トゥルルル………と、甚助と同じく着信音が続いてボコっと繋がる音がする。

「何してんの。迎えに来るって言ったじゃん」

「早く出て来なさい。駅前駐車場に居るから」

「はあ?何その言い方。覚えてろよ」

 いつもの甚助だと「おお、御免御免」と折れてくれるから、こっちも態度を軟化させるタイミングになるのにと、何処か父親らしからぬ、威圧的な物言いにカチンと来る克美。ブーツをカコカコと鳴らしながら改札を出て、ビュウと足元のスカートを揺らす位に強く冷たい風の吹く、駅前駐車場に出て来る。

 ………父親の車輛らしい奴が近付いて来るが、何だか色合いがおかしい。

 車種は詳しく無い自分からしても分かる同じ軽自動車だが、少し銀がかった黒では無く、駅の明かりに照らされる色は血の乾いた様な赤黒さである。

「乗りゃ良い。御帰り。早く御乗り」

 後部座席のドアを開けた際の父親………いや、運転席に腰掛けてシートベルトを着用しながら服装や体型こそ似ているが、父親と捉えるのも疑わしい存在は前を向いたまま抑揚の無い声で返す。

「てか何?目も見ないで話そうとしてんの?」

 わざと反抗的な態度で試そうとするが、一切動じる様子が無い。

「ベルトを締めなさい」

「訊いた事に答えろよ!馬鹿なの?」

 自分でも挑発的な言葉が出るのかと驚きつつも、克美は「キモイウザイ」を言うまいと、或る意味最後の精神的なブレーキを掛けながら睨み付ける。

 無駄だと思い舌打ちしながら、シートベルトを着用する克美、………カチリと音が車内に響くやいなや、ググンとシフトレバーを切り替えた赤黒い車輛は、勢い良く発進し始める。

「ひぃっ!ぎゃっ!やああ!」

 パパァーっと周囲の車輛がクラクションを鳴らすのも構わず、駐車場を飛び出す。

 勢いに押されて、克美のスマートフォンが押されたか、低い声………電話が繋がり、受話器の向こうの状況が把握出来ぬ父親の声が、響いているとも知らず。克美の誤って触れた指が、向こう側の声を途切れさせる。

「まさか、卯野津駅に居るって事は………」

 腕時計に視線を見やり、不安の溜め息をついて、甚助も車輛を発進させる。

「私が遅刻したも同然だ。嫌われても良いから謝ろう」
*********************
「降ろせよおい!親父じゃ無ェだろお前!」

 父親の車輛とも思えず、運転席に居座る存在に罵声を浴びせ始める克美。バックミラーに映る正体で息を飲む。

 目が無い。いや、有るべき筈の眼球が無い。穴だ。

「降ろせってんだよ!何なんだよ!気色悪い真似すんなよおい!」

 段々と泣き声になる克美、街灯や外灯さえ無い闇を車輛は無視をするが如くスピードを緩めない。

(身体を丸めなさい)

 エコーの掛かる様な落ち着きの有る声が、克美の耳元で響く。

(誰だよ………不気味な声出すなよ………誰だよ)

 恐怖こそ有れ、あがく位の気持ちは有るのか、克美は耳元の声にさえ噛み付く。

(御父上に逢いたいかどうかです。それは貴方の意思を尊重しましょう。逢いたいかな、彼も貴方が到着されないのを心配しておられます)

(逢いたいに決まってんだろ。てか何で親父の事知ってんだ)

(態度は好きで無いが、御父上の方を優先しましょう。シートベルト着用したまま身体は丸めなさい。毛布も横に有りましょう、抱えたら如何かな)

 「………っせーな!」と眉間に皺(シワ)を寄せながらも、腹にグっと毛布を抱きながら、座席と座席のしたに身体を丸め込む克美。

「ぅぉっぷ!」

ゴォン!ボスっバホッ!

 鈍い音が響いたかと思うと、勢い良く車内に衝撃が伝わる。キナ臭い。

 エアバッグが作動し、ハンドルに突っ伏した姿勢の得体の知れない存在とは別に、ニュウと手が凹んだ運転席のドアから入り込んで来て、ガチャリと鍵を開け、無事だった後部座席のドアが外から開けられる。

「誰!」

 我に返った克美はキナ臭くなった車内から出ようとするも、急にドアが開いて警戒の声を出す。

「御父上が来ます。早く御外(おそと)に出て」

 強い口調ながら、克美が耳元で囁いて来た、声の主の正体だと感じてハっとする。

「忘れ物ですよ。どうぞ御父上に」

「………有難う」

 背広の老人の渡してくれた自分の携帯電話を確認して唾を飲み込み、一個有った父親である甚助の着信履歴に気付いて番号を発信する。

「………父さん御免、私、克美。卯野津駅から間違って何処かに来ちゃった」

 先程の荒々しい口調とは異なる、落ち着き有る根は優しい事を感じさせる声で、電話口に語り掛ける。

「………見えた。ハイビームで済まん、照らすぞ」

「え?」

 プツっと通話が終わり、眩(まばゆ)いヘッドライトが斜め前から照らされ、黒に少し銀の混ざるカラーの軽自動車が姿を現す。

「父さん!」

「済まん、良かった。遠く迄来てしまったが、帰ろう」
「御免なさい!」

 寒さと申し訳無さで震えながら、甚助から渡された毛布に包まれ、荷物と共に彼の停めた車輛へと歩いて行く克美。卯野津駅を飛び出した父親そっくりの得体の知れない存在とは正反対の、穏やかな走り出しで、後部座席にて、克美の身体の力が抜けて行く………乗っていた車輛が乗っていた際にぶつけたおぼしき衝撃で、身体の節々が痛むのも忘れて。
*********************
「恐ろしい真似をしてくれたものだ。だが、あの親子が無事で何よりだ」

 克美を乗せながら、何処かにぶつけた車輛と運転席にエアバッグとと共に突っ伏している存在が、ギ、ギギ………と黒い背広の老人の方に、顔を向けて目とおぼしき穴で確認しようとする。

「たわけ!」

 杖を横にブンと振る老人、直後に車内にグシャリと潰れる音がした。

………古ぼけて打ち捨てられ、あの車とは似ても似つかない、赤く錆び付いた車輛が正体が元に戻りつつある、有芽元次の視線の先で朽ち果てている。
*****************
読み進められる内に気付かれたかも知れませんが、冒頭で反抗的な態度だった正体が、息子で無く娘だった事が明らかになって行く、ミスリードを下手ながら盛り込んで見ました。

返信

@ふたば 様
ふたば様、お久しぶりでございます。
相変わらず、先が読めてしまうありきたりな展開ですみません。
お読みいただき、感想まで頂戴し、嬉しく感謝でした。
今月は、もう1作書けそうな気がしていたのですが、2作(いずれも駄作^^;)しか投稿できませんでした。今晩まで粘ってみて_| ̄|○だったら、諦めます。

一作目は、AIと人間について描いてみました。オカルト関係者以外にも、立場が逆転するのではないかとの不安や懸念を抱く人が多い一方で、人手不足を補うことが出来たり、今まで人手を使わなければ出来なかったことや、危険を伴う作業、身体を疲弊させたり、健康を害するような煩雑な作業がAIによって単純化され、より正確により迅速かつ安全にできるようになるのではないかとの肯定的かつ前向きな希望を抱く人も少なくありません。
ただ、いずれにせよ、気をつけなければならないのは、その目的と趣旨が、正しく理解され、命や健康、心や感情といった目に見えない部分についても、繊細かつ有意義に使われなければならないということでしょう。
ここで言いたかったのは、従来の企業体質では、「いずれ駄目になる」「生き残れない」どころか、「AIに生存権すら奪われることになるかも・・・よ」というアイロニーでした。
さすが、ふたば様です。そこまで、きちんと読み込んでくださって、本当に嬉しかったです。

二作目は、いずれ来月を待たず、加筆修正を加えた後、本編に単独作品として投稿する予定です。既に、「あいうえお怪談」あ行・いの項目で投稿した「異形のものたちと僕」の番外編として、シリーズ化する前降りとして出してみようと思っています。

小さな集落で語り伝えられてきた「妖怪」や「呪物」「人に害をなす恐ろしきモノ」が、SNSを媒体に「都市伝説」化され、全国全世界に知られる存在となった段階で、既に存在する「こっくりさん」「エンジェル様」「ひとりかくれんぼ」といった「呪い」に用いられるようになることで、「八尺様」が「貞子」や「伽椰子」や他の土着の忌神と合体、同化し、我々の想像を絶する存在になりうるという「絶望的な恐怖」を描いてみたいと思いました。
「蟻地獄」が、ある人物を呼び覚ますことで、全国津々浦々、どこにでも現れる。これも、ある意味、SF的なホラーではありますが、描き方次第では、面白くなりそうかなと思いました。

そうなんですよね。「分かる人にはわかる」「視える人には視える」「感じる人にだけ感じてもらえればいい」そう自らに言い聞かせ、どこか「諦観」(諦めと無関心 冷めた目で俯瞰して眺めることとでもいいましょうか。)しなければ、いつの間にか、そちらの方向へといざなわれてしまう恐ろしさを知っているのでしょう。別のベクトルに意識を集中しだすと、本来の自分の姿、生きる目的、明るい未来といったものを見失う恐れがあるのは、事実かもしれません。

視えないのに視えると言い張ることは嘘であり、誰もがわかる「罪」ですが、視えているのに、視えないと言い張ることや、視えないふりをしなければならないのも、また、悲しいことではありますね。ある意味、形を変えた「罪」といえなくもないなのでしょう。

そういった意味合いからも、ホラーや怪談は、私達が捉えている小説とは、たしかに一線を隠しますが、それは、小説作法に乗っ取らなくても描けるという裏付けでもありますね。

なんだか、小難しい話になりましたので、この辺で辞めておきます。
皆さんに、楽しんでもらえるような作品を、これからも描いてきたいと思います。
1月2月は、色々あり過ぎて、休止いたしましたが、来月辺りから、少しずつ元に戻しますので、これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

返信

@あんみつ姫 さん、短編と中長編の2話も有難う御座います( ᴗ ̫ ᴗ )

「節」の使い方はかなり自由にと思っておりまして、例えば2月という事で「節分」や「春節」が使われそうだとか、物理的に痛い系の描写には「関節」や「節々」が使われるかなと想定しておりました🦴ᗦ↞◃
身体へのガタと無遅刻の実績で、無理しがちな企業戦士のキャラ付けはスマートですね。そういう中年リーマンから仕事を奪い、敵となるのが現代AIだとはよく言われますが、まさか物理的に敵に回るとは……🧠🤖💥

「我々は無数にある落とし穴に、偶然落ちずに生活しているに過ぎない」とでも言わんばかりに、即死トラップ系の怪異はそこら辺に居るのかも知れませんね。食虫植物のように獲物を待ちわびるそれらはきっと、人間の好奇心に付け込むのでしょう🕳🌱∥(*゚~゚*)
伝承ですとセイレーン、2ちゃんねるの洒落怖でいうと『ヒッチハイク』での鼻歌な八尺様の笑い声など、独特な節回しのリズムは、嫌でもその怪異の存在を認識させるため恐怖を掻き立てて来ますね。それが廃墟のような視界も効かな場所なら尚更です。「分かる人には分かる“忌み音”」は、いつかお題にしてみたいですね(੭ ᐕ)੭*⁾⁾🎶☠️

返信

調子が良いので、今月のお題3題 第2作目投稿します。
800字では、収まり切れない内容でしたが、久しぶりに書いた中・長編に心躍りました。
お暇なときにでも、ご笑覧いただけれましたら幸に存じます。

「廃屋体験の顛末」

今年の四月に転任してきた江藤先生は、イケメンでスポーツ万能。当時20代半ばだったこともあり男女問わず人気者だった。とりわけ、授業の合間や、休み時間に話してくれる「怪談話」は、最高に怖くて楽しかった。

ある日、江藤先生が担任する4年2組の男子生徒4名が、放課後、学区内にある 既に廃墟と化した古い空き家に無断で侵入し、花火で遊んだ後、火の不始末からボヤ騒ぎを起こすという事件が起こった。

リーダー格の男子生徒の話では、陥没した床板の下に、雨水が溜まったと思われる穴が空いていて、遊んだ跡の花火の燃えカスやら 食べ散らかしたゴミを その穴に捨てたとのことだった。

「君たちはなんてことをしてくれたんだ。」
めったに起こったことのない優しい江藤先生が、鬼のような形相で、烈火の如く叱責したのは、後にも先にも この日だけだった。

反省と後悔でうなだれる男子生徒4名を含む、4年2組の生徒全員を前に、江藤先生は、ご自身の体験を話してくれた。
この時の話は、40歳を超えた今でもトラウマになっている。
――――――――――――――――――――――――――――
以下、江藤先生の話してくれた実話怪談である。
内容的に閲覧注意としておく。

中学2年の頃、俺は、ある廃墟にて、同級生を一度に3名亡くしている。
鈴木、坂本、中村とは、小学校の頃からの繋がりだった。
通学路に面した空き家は、いつ倒壊してもおかしくない状況だったことから、絶対に近寄ってはならないと 学校や保護者会を通し、強く言い含められている場所だった。
にもかかわらず、当時の俺たち男子生徒にとって、廃屋探検は、受験勉強や塾通いのストレス解消。ゲームの主人公になったかのような冒険気分を味わえる至高の楽しみだった。

朝7:45 遅刻常習犯の鈴木、坂本、中村と俺(江藤)の4名は学校までの一本道で合流し、校門が施錠される1分前までに通過できればセーフとばかりに、毎朝、校門めがけ我先にダッシュしていた。

みじかい秋が過ぎ去り、冬の寒さが落とすれ始めた頃、11月初旬の頃だったと記憶している。

この日も、校門ダッシュをしていた俺たちだったが、俊足の中村が、いつになくスピードを落とし、俺たち3名に話しかけてきた。
さっき、通学途中にある廃屋の前を通りかかった時、女の鼻歌が聴こえたのだという。
「女のホームレスでも住み着いているのかな。」
「まさか。誰もいないって。」
「空耳だろ。」
小馬鹿にした俺たちの態度に、中村は、口を尖らせ、更に続けた。
「実はさ。昨日の夕方、塾の帰りに寄り道して、あの家の中にはいってみたのよ。そしたら、なんと、家の真ん中に「穴」があったんだ。」
「へぇ、穴なんてあったっけ?」
「それな。誰かが、床板を引っ剥がした跡があってさ。」
「明日は、土曜だろう。部活と塾終わったら、一緒に探検してみないか。」
いつもは悠々閉まる前に、校門に滑り込めたのだが、話し込んだせいで、ペースが落ち、ついに全員遅刻が決定した。
遅刻した罰として、職員室前の廊下で立たされている間、俺たちは、集合時間と集合場所、持ち物分担を話し合って決めた。
それからは、授業中も休み時間も、廃墟探検を思い描いては、ワクワクが止まらなかった。

俺は、物心ついた頃から、ほんのすこし霊感があった。いわゆる、「視える」人だった。
大して良いこともなかったが、ここは、良からぬ場所だなとか、なんとなく近づいてはいけないなということぐらいは、遭遇するモノの姿形から推察できた。
ただ、この時は、「視える」ことが、危険を察知するどころか、時と場合と相手によっては、真逆の作用をすることを俺に教えてくれた。

午前0時。
例の廃墟に到着した。
遅刻常習犯の4名が全員 約束の時間に揃ったことが可笑しかった。
鈴木は、俺に話しかけた。
「なにか感じるか?」
「別に。」

中村が、肩から懐中電灯を下げ、前方を照らしながら、穴のある場所まで俺たちを引率した。
穴の大きさは、子どもひとりの身体がやっと入る程度の大きさ。
中を照らしてみるも、懐中電灯の明かりだけでは、暗くて何も見えない。

俺は、なんとなく厭な感じがした。
恐怖や不安とは違う。居心地の悪いといったらいいだろうか。
さっきから、四方から見張られているような感覚がした。
「なぁ、この穴は、後にしないか。2階とか、台所とか風呂場を探検してみようよ。」
俺が言い終わらぬうちに、ヘッドライトを頭に巻き付けた坂本が、中村を押しのけ、身を捻りながら穴の中に入っていく。
チッ
鈴木が、舌打ちをした。
「あのさぁ。逸る気持ちはわかるけど、勝手に動き回るなよ。話し合いしてからにしようぜ。」
俺は、小さく頷いた。
穴の中から、ドサッと鈍い音がし、「いてぇ、転んじまったよ。」
坂本の小さな笑い声がした。
「おーい。中はどうなっているんだ。」
思ったより穴は深いようだった。坂本の声は、どこかに反響しているように聴こえた。
「う~ん、下は、ヌルヌルした泥。周りは石の壁。」

何故だ。
何も視えない。
さっき感じた違和感は、きれいに払拭されたが、
たくさん着込んできたのに、やたら寒い。
こんなことは初めてだったから。俺は焦った。

―はぁ~ぃ。うふふふ~ん♫
どこからともなく、鼻にかかったような声が聴こえてきた。
女?
中村が周囲を懐中電灯で照らすも、鈴木と俺以外誰もいない。

すると、例の穴から、坂本の声が聴こえてきた。
「ここ、寒い。狭い。冷たい。」
「大丈夫か?」
中村が声をかける。
穴を覗き込んだ中村の顔が、みるみる青ざめて来るのがわかった。
「やばいよ。この穴。」
「そう思う?零感のお前でも?」
江藤は、中村にそういうと、穴の中にいる坂本に向かって叫んだ。
「おーい。坂本。聞こえるか。そこから、すぐに上がってこい。」
「う~ん。駄目。ちょっと無理。意外と高いわ。それに、周囲は、石の壁だし。」
いつになく、不安げな弱々しい坂本の声と、ほぼ同時に、穴の中から異様な空気が漂い出した。
要するに、足場がないってことだ。鈴木、中村とどうするか思案していた時、
「ひぃ。か、壁の中に誰かいる。」
坂本の叫び声がした。
中村は、身を乗り出し、穴の中を懐中電灯で照らしてみるが、坂本の姿を見つけられない。
「は、早くっっっっっっっっ。た、助けてくれ。」

坂本の声と重なるように、♫~ふ~ふふん ふふふふ~ん ふんふふふんふんふん ハミングする女の声が聴こえてきた。
どこかで聞いたような節回しだが、曲名までは思い出せない。

「ひぃ。目、目が合った。こっちを睨んでる。」
中村は、ガタガタと震え出し、その場にしゃがみ込んだかと思うと、「南無阿弥陀仏。南無阿弥陀仏。ごめんなさい。ごめんなさい。もうしませんから。成仏してください。」
念仏と謝罪を繰り返している。

やっと視えた女の姿に、俺は、気絶しそうになった。
有に2メートルいやそれ以上の背丈。白髪交じりのざんばら髪。初冬には、不釣り合いな白いワンピースの袖口から、地面につきそうなほど長く灰色に濁った両腕が、にょっきり露わになっていた。

中村の唱えるインチキ念仏を、嘲笑うかのごとく、穴の中から、こちらに向かって顔を出し、真っ黒い目で見やると、にたり 一瞬広角を右にあげ、再び、おかしな節回しで、♫ふ~んふんふふふふ ふふんふふふ~と、ハミングしながら、穴の中へと戻っていった。

「坂本待ってろ。今助けてやるからな。」
鈴木は着ていたジャケットを脱ぎ、今しがた見た女の姿に立ちすくむ俺からダウンジャケットを剥ぎ取ると、袖と袖を固く結び合わせ穴の中に放り込んだ。

「坂本~、早く、これに掴まれ。」
「て、手が冷たくて掴めな・・・ぃ。お、女が来る。」
ズリズリズリズリ
「うわぁ。なんなんなん・・・こっち来るな。来るなぁ。」
腰を抜かし、足を交互にバタバタとさせながら、泥の中を逃げ惑う坂本の姿が、視える。
視えるだけで、俺には、どうしようも出来ない。

「ぎゃああああああああああ。」
慌てて中村の懐中電灯で照らしてみるも、絶望的な叫びを最後に、坂本の姿は、鈴木や俺たちの視界から消えた。
「ぎゃああああ、痛いよう。たすけてくれ~。誰かぁ。鈴木ぃ、江藤ぉ、中村ぁ~。おとうさーん。おかあさーん。死にたくないよう。」

バキバキバキ 
ずるずるずる
しゅるしゅるしゅる
穴からは
硬い骨を折り砕く音
内蔵を引きずり出す音
臓物を啜り上げ さらに舐め回す音が
鉄と腐臭の匂いとともに上がって来た。

「駄目だ。もう助からない。」
俺は、絶叫し、鈴木と中村に ここから早く逃げるよう促したが、なぜか2人は、その場を離れようとはしない。
中村は、意識朦朧となったまま、よだれと小便を垂れ流し、もはや念仏でもなんでもない意味不明の言葉を呟き続けていた。
鈴木には、あの女が視えていないらしかった。
いや、仮に視えていたとしても、鈴木の性格なら、なんとかして坂本を助けようと最後までもがき続けるだろうことは、容易に想像できた。

「俺たち4人は、仲間だからな。」が口癖だった。

穴に向かって、大声で叫び続けている鈴木の肩を強く揺さぶるも、
なんでだよ、置いていかれるかよ。頑なに拒まれた。
「どうしたぁ。しっかりしろ。坂本~。」
身を乗り出す鈴木の首に、細く長い灰色の腕が絡みついたかと思うと、
鈴木は、声をあげる間もなく、穴の中へと引きずり込まれていった。

首と喉を締め付けられ、叫び声を上げるまもなく瞬殺されたのだろう。

ばりばりばり
バキバキバキ
ズリズリズリ
じゅるじゅるじゅる

♫ふ~ん ふふふふ~ん ふ~んふんふんふ~ん♫
おかしな節回しととおに、女の気配は、闇に溶けるかのごとく穴の奥へと消えていった。

「そういうことだから。あそこには近づいてはいけない。」
えー、なにそれ~。
教室中が、ブーイングで騒然となった。
「オチないじゃないですか。」
「2人落ちただろ。穴の中に。」
え~。なにそれ~。
「真剣に聞いて損した。
「全部、江藤先生の作り話やん。」
「グロいし、つまらんわ。」
「ボヤ騒ぎと何の関連もないやろが。」
クラス中が 恐ろしさの余り 皆口々に江藤先生を弄りだした。
そうでもしなければ、とてもじゃないが 恐ろしすぎて堪えられなかった。夜中にあの女が顕れそうで。怖くて怖くて仕方なかった。

私ともう一人の同級生が、耳を塞ぎ、机の上に突っ伏しているのが視えた。おそらく、キーンという耳鳴りと強い悪意を持った視線に晒されているような感覚に襲われていたのだろうと思う。
―――――――――――――――――――――――――――――――
江藤先生は、騒然とした生徒たちを一喝し、再び、話し始めた。

私は、30年ほど前、某地方都市で起きた、少年3人の失踪事件の真相を知っている。あそこは、廃墟なんて生易しいところじゃない。
たまに紛れ込む子どもたちや、怖いもの見たさに物見遊山で訪れる者たちを 手ぐすね引いて待っている「あいつら」の餌場。

―いいか、良く聞けよー
「遅刻するな。」
「穴は覗くな。入るな。」
「おかしな節回しが聴こえたら、耳を塞げ。」
「それから、廃墟や空き家には、絶対近づくな。決して、足を踏み入れてはいけない。」
「あいつらは人を殺せる。死にたくなかったら。今日、私が話したことは、一生涯忘れるな。」

それから、机に突っ伏している私に向かって、小さく囁いた。
「大変だけど。気を強く持って生きてほしい。ただし、これだけは、言っておく。この力は、他言無用。分かる人にはわかるから。それでいい。」

返信

ふたば様
三題お題、遅刻常習犯です。(^_^;)
いつも締め切りギリギリに投稿するため、今回は、やや早めに投稿しました。
SFホラーですが、単に作り話ともいい切れないような「すごい」時代になりました。

ChatGPT の目覚ましい進歩に、危機感を覚えつつも、新時代の到来に期待と希望を抱いてもいるく複雑な心境の私です。
このまま進めば、いつかは、AI つまり人類、人間以外のモノたちに支配されるようになってしまうのではないかとの懸念もあります。今回のお話のように、人間が、AIに命を奪われたり、生命の危機に押しやられることの無いことを祈るばかりです。

では、本編へ。
ご笑覧いただければ幸に存じます。
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「え」「あ」「い」

真面目一筋、入社以来、無[遅刻]無欠席を誇っていたY課長が、出社時間を過ぎても、姿を表さない。

今日は、社運をかけた大事なプレゼンがある。
中でも、マーケティング部は、市場調査を元に、早急にAIを駆使した新規事業を立ち上げる必要性を、社長以下重役たちに説明しなければならなかった。

Y課長は、今回のプレゼンの総責任者である。[穴]を開けるわけには行かないことは重々わかっているはずだ。

S主任の話では、AIの実用化に向けて真剣に取り組み始めて以来、Y課長が身体の[節々]が痛む。プレゼンが済んだら病院に行きたい。と、話していたという。

ストレスで体調不良になったのか。
重篤な病でないといいのだが。

プレゼン開始まで、あと10分を切った。
会場である大会議室には、分厚い資料を前に、いかつい顔をした面々が今か今かと待ち構えている。

Y課長の遅刻について、その場にいる皆が、このままでは、プレゼンに穴を開けてしまうのではないかと危惧したその時、

ごとん
エレベーターが止まった。
タッタッタッタ
会場めがけ廊下を走る足音が響き渡る。
やっと、Y課長が到着したと思いきや、

パアーン 
けたたましい爆発音とともに大会議室のドアが吹き飛んだ。

一瞬、プレゼンを狙った企業テロリストの仕業かと、一同は、その場に戦慄したが、吹き飛ばされたドアの先には、テロリストはおろかネズミ一匹ゴキブリすらもいなかった。

「Y課長のサプライズかな。」
沈黙に耐えかねた重役のつぶやきに、場の空気が柔らいだ。
呆気にとられつつも、安堵の笑みを浮かべる社長の頭上に、粘りのある液体が滴り落ちた。

拭った手指が真っ赤に染まる。

天井を見やると、マリオネットの姿をしたY課長が、切り離された関節の一つ一つを、細く透明な蜘蛛の糸で繋がれたまま、ゆらゆらと揺れていた。

「こんなことをしたのは誰だ。」
社長の叫び声に応えるかのように、Y課長は、大きく 3回 口を開き、静かに目を閉じた。
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字数は、792文字
「節」の用い方は、反則ですか。(^_^;)
タイトルは、「あいうえお怪談」へのオマージュ。
またか?と思った人は、残念でした。
「あいうえお怪談」は、しばらく、休止していましたが「お」の残りから始まります。

犯人の答えは、タイトル。その前に、分かってしまいますけどね。

怪談やホラーは、一般の小説とは、一線を画す との、某作家さんのコメントに共感を覚えます
重要なポイントかもしれません。
庶民が手に取りやすい安価かつ分かりやすい読本や口頭にょる口誦、伝承が多いことも頷けます。個人的には、古今東西問わず、古典が好きですね。『雨月物語』からは、多くの学びを得ました。

2024年02月24日 01時53分

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