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短編1
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ある神社で・・・

以下は祖母から伝え聞いた話だ。

 祖母の両親は旅館を経営しており、祖母はよく宿泊客から話を聞いたりしていた。

 ある日、行商の男から一枚の写真を見せてもらったそうだ。もちろん、白黒写真だ。そこには町内にある神社の境内にそびえ立つ杉の巨木が写っていた。そして、その木のそばには髪の長い女の人が写っていたそうだ。その行商の男が言うには、杉の木だけを写したはずなのに、その女の人が写りこんでしまったとのことだった。

 その神社の側には川が流れていて、その当時はたまに入水自殺する人がいたらしい。自殺者の一人が写りこんだんじゃないかと祖母は語っていた。夜には川面に白い人が立ち、手招きをするという噂もささやかれていたらしい。

 せいぜい川幅10m、水深が一番深いところでも2.5mほどしかないような川なので、今ではとても自殺するようには思えないが、当時は川幅ももっと大きかったらしい・・・。

 東紀州の尾呂志川にまつわる話でした。

怖い話投稿:ホラーテラー サマエルさん  

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