ここはとある森。
巷では有名な自殺スポットで名を馳せており、またそれと同時に有名な心霊スポットでもある。
その日、また新たに一人の男が死んだ。首吊り自殺だ。
「‥あれ。俺の体が見える。しかも宙に浮いてるぞ?て事は‥死んだのか?」
「新入りか?」
「あんた誰だ?」
「お前と同じ、幽霊だよ幽霊。あ、一応名前は佐竹ね。よろしく。」
寺「‥あ、よろしくお願いします。寺井っていいます。てか‥やっぱおれ死んだのか。」
「なんだ~新入りか?」
「わ‥なんかまた来たよ。」
佐「あぁ紹介するよ。こいつ松本ね。」
松「よろしくね。2年前にここで佐竹さんと練炭自殺した松本。まっちゃんでいいよ。」
寺「あっ、よろしくお願いします。」
佐「所でさぁ、なんで寺井ちゃんは死んだ訳よ?」
寺「なんかもう嫌んなっちゃって。仕事無くすわ、嫁に逃げられるわ、インポだわで。疲れちゃったんです。生きててもしょうがないって。」
佐「インポかぁ。確かにそら死にたいわな。」
松「でも首吊りってめちゃ苦しかったろ?練炭なんてお前、あれだよ。すんげぇ楽チン。なんかさ、段々眠くなってきて気づいたら自分の体見えてたからね。すげぇ安らかな顔してたからねおれ。」
寺「確かに辛かったっすね。なんかウ〇コとか飛び散ってて、相当苦しそうな顔してましたもんおれ。でもなぜかチ〇ポ立ってたんすよね。死に際で。」
松「皮肉っつうか悲劇だね。なんで最期の最期で勃起?やっぱ自殺は練炭だよ!イチ押しだよこれ。」
佐「いや、イチ押しされてもおれ達もう死んでるからね。もう自殺できないからね。つか寺井ちゃんインポで死んじゃったの?」
寺「いや、自殺した理由の大部分がインポみたいな感じになってますけど違いますからね。それよりおれらって成仏できますよね?」
松「寺井ちゃん知らないの?自殺した人間は成仏できないんだよ。未来永劫その土地に縛りつけられる。」
寺「まじすか‥。」
佐「特に寺井ちゃんなんて厳しいでしょ~。インポで自殺して、死に際に勃起してたんじゃ死に切れんわなそりゃ。おれなら悔い残りすぎて死んでも成仏しないね。あ、もう死んでたわ。」
松「おれ達もさぁ、あの世からの迎えの便すげぇ待ったけど全然来ないもん。命を粗末にする奴なんかは成仏すらできないって訳。」
そして森は朝を迎え、3人の霊は次の夜まで待つ‥。
皆さんも自殺なんてしない様に!!
怖い話投稿:ホラーテラー やまじさん
作者怖話