ある姉妹が拉致された時の話
姉妹に目隠しをした状態で犯人は言いました。
「目隠しを外したら片方を殺すよ?」
その言葉に震えながらも、姉妹は互いに気遣いあいました。
「お姉さまお姉さま、身体は寒くありませんか?」
「大丈夫よ○○ちゃん。貴方こそ、寒くないの?」
「お姉さまお姉さま、私は大丈夫です。縛っているヒモ、きつくありませんか?」
「大丈夫よ○○ちゃん。手は使えるから」
「でもお姉さまお姉さま。足に食い込んで痛そうですわ」
「大丈夫よ、こうすれば痛くないから」
「お姉さまお姉さま、でも血が出ていますわ」
この時、ついに姉は思わず目隠しを外してしまった。そして、口にした。
「ああ、やっぱり…」
そして、監禁から二日後、泣きじゃくる妹は保護された。
姉は見つからなかった。
妹はいった。
「目隠しを姉はとってしまったのだ」と…
その後犯人は必死の捜査も虚しく見つからなかった。
怖い話投稿:ホラーテラー 貴方ノ隣さん
作者怖話