私が幼い頃の話です。
その時、私は近所の用水路で、フナやメダカを捕まえるのに夢中になっていました。
すると、母が血相を変えて迎えに来ました。私を探して、車で近所を回っていたそうです。
私を車に乗せると、母はこう言いました。
「さっきね、ずぶ濡れで真っ青な顔をしたあんたが、玄関から入ってきて、無言で私を見上げてさ。また外に出て行ったんだよ。すぐに追いかけたんだけど、見つからなくて。もしかしたら、あんたの身に何かあったんじゃないかと思って…無事で良かった」
…何の話だろう。私はずっと用水路にいたし、濡れていたのは水に浸かった膝から下だけだ。
それは私ではない。
母が見たものが何だったのかは、未だに分かりません。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話