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中編3
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未来からの電話R

登録されてない番号から携帯に電話がかかってきた

「もしもし…?」と出ると

「もしもし、失礼だけどお名前は?」と返ってきた

「知らない人に名乗るつもりはありません」

そういって私は電話を切った

よくよく電話番号を見ると自分と同じ番号だった

また電話が鳴った

「よく聞け、信じられないかもしれないがこの電話は過去につながっている

 いや、お前から見たら未来につながっている

 信じられないなら、自分の番号に電話をかけてみろ」

相手は一方的にそう言って電話を切った

私は自分の番号にかけてみた

「もしもし…?」

「もしもし、失礼だけどお名前は?」

「知らない人に名乗るつもりはありません」

最初の電話と同じ結果になった

いや、正確には、かけ手と受け手が逆の結果になった

私は、もう一度過去に電話をし

「よく聞け、信じられないかもしれないがこの電話は過去につながっている

 いや、お前から見たら未来につながっている

 信じられないなら、自分の番号に電話をかけてみろ」

この電話が過去につながることを過去の私に教えた

それから数日後、私は競馬場に居た

電話が鳴った

「チクショー!第○レースしくじった!

 ○-○を買え!万馬券になるぞ!!」

私はそのとおり馬券を買い

私は見事、万馬券を的中させた

それから数日後、また電話がなった

一週間後の私だった

「まだ、競馬の金は使ってないな?

 良し!○○の株を買え!ありったけの金でだ!

 今、ニュースでやってるんだが高騰する!

 お前から見たら一週間後だ」

「わかった。ところで、どうやって

 一週間前に狙って電話かけた?」

「ん?そういやそうだな。何でかかったんだろう?

 まぁ、その時点に電話をかけたいと思ったからだろう

 すでに過去に電話がかかった時点で超常現象だ

 こまいこと気にするな!!

 そんなことより絶対買えよな」

私は言われとおりに行動し

そして、一週間後に株は高騰した

そんな感じで、私は未来からの電話の指示に従い

どんどん私財を増やしていった

そんなある日、持っていた株が暴落し

私は借金を負うことになった

しかし、私は動じなかった

過去の私に知らせればいいだけのことだ

「今もっている○○の株な、

 暴落するから今のうち売っておけ

 借金背負うことになるぞ!!」

これで、過去の私が指示通り動けば

借金はなかったことになる

……いつ?

私は、過去私に電話をかけた人たちのことを思い出した

最初に競馬にしくじった未来の私はどうしたのだろう?

最初の株を買えなかった未来の私は?

二人の私は、同一の意識をもつ私ではないようだ

なぜなら、一人は馬券をしくじってるが

もう一人は馬券をとっていたようだったからだ

あの二人はどうしたのだろう?

答えは簡単だ

そんな人は居ない、私が打ち消したからだ

私が馬券を的中させ

最初に競馬にしくじった未来の私は存在しなくなり

株を買い

最初の株を買えなかった未来の私も存在しなくなった

私はそうやって来たのだ

過去の改変は、その時点からの自分の存在を消すことになるのだろうか?

……ということは?

私の存在も過去の私に消されるのだろうか?

しかし、そうするとこの暴落を知らせる者が居なくなるはずだ

いや…ひょっとしたら

過去を変更した時点でそこにプライオリティーが置かれ

その結果だけが残るのかもしれない

5次元世界という言葉が頭を駆け抜けた

しかし、もうどうでもいい

なんだかさっきから意識が白濁してきいる…

存在が希薄なっているのか?

心なしか体透けて……

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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