ある日、私は、自分のアパートで寝ていたんです。
すると、夜中の2時ごろだったかなぁ?
か細い、女性の声で
「あけてください」
と聞こえました。
越してばかりで、周りに知人も居らず、誰も訪ねてくるはずはないと思った私は
「お隣と間違えてませんかー?」
と、熟睡を邪魔されたせいもあり、ドアも開けず、少し怒気を含めて言いました。
すると、、、
「○○○さんでしょ?あけてください。」
「違いますよー。私は△△△です。」
と返すと
「あけて、あけて、あけて」
と、ものすごい早口で繰り返しながら、ドアノブをガチャガチャと回して来たんです。
怖くなった私は、布団に潜り、目をつぶり、時間が経つのを待ちました。
ガチャガチャとドアノブを回す音は、いつの間にかやんでいました。
すると、今度は耳元で
「返して。私のだから」
そのまま、気を失ってしまいました。
朝、目覚めると、床には無数の足跡。
形からして、ハイヒールだと思います。
すぐにその場を離れ、ファミレスに行き、霊感の強い友人に電話をして、昨日の出来事を話しました。
友人曰わく
「霊は物質じゃないからさぁ。実体がないのよ。だからさぁ、ドアは関係ない。スーっと通れちゃう!だから、よくある霊がドアを開けろー!とかっていう話しはさ、おかしいのよ。通れるんだもん。だから、あーゆーのは、人間を怖がらせるために、霊がやってるのよね」
だそう。
だけど、「返して」って何?
そして、私は気づきました。
私には結婚を考えている彼がいます。
彼と結婚すれば、私も○○○という名前になるのです。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話