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短編2
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小人と私

高校時代、彼女とふたりで北海道旅行を計画したが

親にバレて断念して結局一人で北海道旅行をしたとき、

何故か銀行のキャッシュカードが使えなくなった。

窓口で確認すると磁気データが傷ついたかで読み取れないという。

しかたなく、その日は金のかからないようにホテル(予約しておいたので難なく泊まれた)に篭ったまま過ごした。

午後、ベッドでウトウトしてると突然身体が重くなるのを感じ、

目を開けると、小人が俺の周りをとりかこんで可笑しそうに笑っていた。

「ああ、これが金縛りというやつか・・・」と割と冷静な精神状態でその取り囲んでいる小人たちを眺めた。

小人たちは、どこからかエンピツを持ち出してなにかに擦り付けている。

目をこらして見ると、それは使えなくなったキャッシュカードだ。

(おいっ、何をする!!)と心の中で叫んだが声は出ない。

小人たちはおれの反応がおかしくてたまらないようで、止めずにエンピツをよいしょよいしょと動かして

カードの裏側を擦り付けていた。

暫くして体が楽になり起き上がると、俺はいつのまにかカードを手に握っていた。

しかし、エンピツでこすったような跡はなかった。

もちろん、小人の姿なんてない。

ハッと思いつき、ホテルを出て、近くのATMコーナーに行き、そのカードを入れてみた。

なんと、使えた。

金が引き出せたのだ。

まだ3時前なので、さっきの銀行に行き確かめてもらうとデータ的には完全に復旧している。

行員に聞いたら「こういうことはよくあるんですよ」と言っていたが…

怖い話投稿:ホラーテラー チェイニーさん  

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