わたしは、ある極秘特務機関の一員だ。
この国の人々の為に、昼夜問わず、任務にあたっている。
数字をまとめ、検証し、できるだけ正確な予測をたてなければならない。
神経を擦り減らし、苦手なものにも、目を通さねばならない。
きたるべき日の為に……
わたしは、軽く伸びをして、パソコンに向き直った。
ここの所、目を通さねばならない報告が異様に増えている。
取り上げる数字もうなぎ登りだ。
クソっ!まただ。
しかし、苦手だからと、避ける訳にはいかない。
カチッ
暗い室内に、小さなクリック音が響く。
……またか、また目撃報告だ。
現場は廃墟となった病院か。
わたしの計算ではきたるべき日は近い……
「死者は墓場からよみがえり、最後の審判が始まる」
わたしは任務についた時に壁に貼った紙を見つめ、ため息をこぼすとパソコンに視線を戻す。
また新着……本当にあった怖い話。読まなくては。あぁ、グロテスク系は苦手なんだよ。でも、読まなくては。
目撃情報は増える一方だ。
死者はずいぶん、よみがえってる。
最後の審判の日は近い……
ホラーテラー、トップ画面の女が、笑った気がした。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話